ブロックチェーンとは『分散型台帳技術』『分散型ネットワーク』と呼ばれています。
特定の管理機関に支配されない『データ管理システム』『取引ネットワーク』と言い換えられるでしょう。
取引の事を「トランザクション」と呼び、複数のトランザクションを纏めたものが「ブロック」と呼ばれます。そのブロックを繋いだものを「ブロックチェーン」と呼びます。
管理機関が無いのに、なぜ動作するの?
ブロックチェーンの管理は、ユーザーが分散して行っているのです。
この形式を「P2P(ピアツーピア)方式」と言いまして、ユーザー同士はサーバーを通さずに直接取引を行えます。なぜそんな事が可能かと言うと、P2Pを支えるエネルギーは、ユーザーが分散して捻出しあっているのです。
通常のネットワークサービスに用いられる「クライアント・サーバ型モデル」ですと、データを保持しているサーバーに大きな負担がかかり、サーバーにトラブルなどがあった際は、サービスそのものが止まってしまいます。
しかし「P2P」では、それらの心配が要りません。それぞれのユーザーがサーバーとしての役割を担っていて、サーバーが一つでは無いので、一つのサーバーでトラブルが起きたとしても、他に分散されているサーバーがカバーしてくれる。それはハッキングを受けた場合も同様で、一つのサーバーにハッキングがあったとしても、他のサーバーで正常に稼働ができているので、サービスが侵される事はありません。
この「P2P」により24時間稼働(ゼロダウンタイム)、そして強固なセキュリティが実現されました。
通常ブロックチェーンでは、ブロックに取引履歴のデータとハッシュ値が格納されています。ハッシュ値とはハッシュ関数と言う計算式を通したデータ値を指します。
例を上げると
[ビットコイン]と言う文字をハッシュ関数にかけると
[a6b51279389bb33e4503837cd4f5da63]という値が出ます。
[ビットコイン?]といれると
[b2232d5ecdd563ae847f1a65bb0b4300]が出ます。
ハッシュ関数はたった一文字違っても、このように乱雑した文字が新たに算出されるのです。
そしてハッシュ関数は、入力する値から出力される値を推測できません。出力された値から入力された値も推測できません。
このハッシュ値を、次の新しいブロックを生成する際に、前のデータをハッシュ化し、次のブロックにも組み込みます。なので、ブロックの取引データの改ざんがあっても、次のブロックに格納されていたハッシュ値と別のものが出力されているという事になり、正しい情報とは認識されず排除されます。
ビットコインのブロックチェーンは2009年にブロックが生成されてから今日まで、一度も改ざんされた事はありません。
仮想通貨の根幹技術となるブロックチェーンには、大きく分けて3種類あります。ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨に使われている、オープンソースのブロックチェーンをパブリックチェーン。複数の企業間で使われるチェーンをコンソーシアムチェーン。単独の組織内で使われるプライベートチェーン。
この3種類のブロックチェーンはそれぞれ特質があります。この度はメリット・デメリットも含め説明したいと思います。
パブリックチェーンとはビットコイン、イーサリアムなどに使われている、管理者が存在しないブロックチェーンを指します。誰の許可も得ることもなくネットワークに参加でき、互いに信頼していない者同士でも、安全に取引を行うことが出来ます。
コンソーシアムの意味は「団体」また「組合」などを意味し、この団体または組合に加入した人や組織(管理者)がコントロールするブロックチェーンを指します。
プライベートチェーンとは、自社のみで活用するブロックチェーンでこのブロックチェーンには管理者が存在し、取引記録の生成や承認を行うことができるのは一部のノードに限られています。
ブロックチェーンは仮想通貨で注目された技術ですが、今後様々な分野で活躍すると予想されています。例えばIOT業界ではセキュリティ面を不安視されていましたが、このブロックチェーンの活用によって解決へと導かれるとも言われています。また不動産業界や保険業界の煩雑な管理システムも一変するのでは無いかと言われています。人工知能やIOTと共に、新たな未来を切り開く技術となるかもしれません。
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