トークンとは、一言で説明すると「企業・個人よりブロックチェーン上で発行された独自コイン」です。このトークンについて、イメージしやすく具体的に説明してみます。
トークンとは英語で「Token」と書きます。このToken(トークン)とは、日常会話では証拠、代用紙幣、引換券、商品券などの意味で使用される言葉です。つまり、Token(トークン)とは何か価値と交換できる引換券のようなもののことです。
たとえば、「楽天ポイント」、「Tポイント」、「nanacoポイント」など、私たちに馴染み深いポイントサービスはが色々とあります。私たちは、それらのポイントをお金の代わりとして利用し、各サービス元から提供されている商品・サービスを購入することができますよね。そういう意味ではポイントもトークンといえます。
一方、ビットコインやイーサリアム、ネムといった仮想通貨は、ブロックチェーン上で発行・流通されていますが、この既存のブロックチェーン上で発行されている引換券(代用貨幣)がトークンです。
現在のところトークンについては個人によって定義のニュアンスが異なります。もし、あなたが仮想通貨の初心者、または仮想通貨について勉強されている方であれば、「トークンとはブロックチェーン上で企業・個人によって発行・流通されている価値交換可能な代替貨幣(=仮想通貨)」と抑えておきましょう。
ここで「仮想通貨」、「ビットコイン」、「トークン」それぞれの違いについて確認してみましょう。
(1)「仮想通貨」について
まずは、「仮想通貨」についてです。仮想通貨(暗号通貨)とは、ブロックチェーン上で発行・流通されているデジタル通貨です。ビットコインヤイーサリアム、ネムといったデジタル貨幣を総称し、「仮想通貨」といいます。
(2)「ビットコイン」について
次に、「ビットコイン」についてです。ビットコインは“Satoshi Nakamoto/サトシ ナカモト ”という人物によって発表された論文内容がもとになり、世界で初めて発行された仮想通貨として知られています。
このビットコインは仮想通貨の一種です。「円やドルが通貨の一種」であるようにビットコインも仮想通貨の一種ということです。ビットコインが有名なのは、2009年に世界で最初に発行された仮想通貨であるとともに、世界で最も利用・流通されている仮想通貨であるためです。そのため、以前は仮想通貨=ビットコインと思われていた方も多いと思います。
(3)「トークン」について
それではトークンとは何なのか。そしてトークンと仮想通貨の違いは何なのかについて確認してみましょう。
前述したように、トークンとは既存のブロックチェーン上で発行されている引換券(代用貨幣)のようなものです。「価値交換ができる引換券」という性質上の意味では、仮想通貨もトークンといえるのです。
では、トークンと仮想通貨の違いは何なのか。ビットコインやイーサリアム、ネムといった仮想通貨は独自のブロックチェーン技術上で発行・流通しています。一方、トークンは独自技術ではなく、既存のブロックチェーンを利用して発行されています。
つまり、”独自のブロックチェーン上技術によって発行されたものか否か“が仮想通貨とトークンの分かりやすい違いになります。
これから仮想通貨の取引を行われる方ならCoinmarketcapというサービスを利用される方も多いかと思います。このCoinmarketcapは、仮想通貨の時価総額や現時点での価格、流通量などを調べることができ、仮想通貨の取引の意思決定の参考になる便利なサービスです。
Coinmarketcapでは、「コイン(仮想通貨)」、「トークン」という2種類が表示されているのですが、これは「カレンシータイプ」か「アセットタイプ」で別れています。それでは、この「カレンシータイプ」と「アセットタイプ」の違いについて確認してみましょう。
まず「カレンシータイプ」についてです。カレンシータイプの大きな特徴は「発行元が存在せず、アルゴリズム(予め設計された仕組み)によって発行量が増加する」仮想通貨を指します。たとえば、ビットコインの場合には供給量の上限が2,100万枚と決まっています。
次に「アセットタイプ」についてです。アセットタイプの大きな特徴は「発行元が存在し、発行元によって発行量が管理されている」仮想通貨を指します。たとえば、仮想通貨取引所Zaifの運営元であるテックビューロ社が発行しているZAIFトークンなどがアセットタイプです。
主に企業などが発行しているトークンですが、実は個人でも発行することができます。個人が発行できるトークンとして有名なのがVALUです。
VALUでは企業が株式を発行するように、個人が好きな価格でトークンを発行することができるサービスです。トークンを発行している個人としては、ホリエモンこと堀江貴文さんやイケダハヤトさんが有名です。
VALUによってトークンを発行した人は、トークンの発行額×発行量によって資金調達をすることができ、トークンを購入した人は発行者の知名度やトークン価値の上昇によって差益(利益)を期待することができます。
このようにトークンによって生まれた新しい経済圏「トークンエコノミー」が注目され始めているのです。
たとえ、あなたが現在時点で有名な方でなくても、VALUなら誰でもトークンを発行することができます。
企業や個人はどのような理由・目的でトークンを発行しているのか確認してみましょう。
企業・個人と問わずトークンを発行している主な理由・目的は資金調達にあります。
たとえば、企業や個人が新たに事業を開始する場合や設備投資する場合には、銀行や投資家から融資・投資を受けて資金調達するのが一般的です。しかしながら、いくら優れたビジネスモデルや技術を持っていたとしても、銀行や投資家から評価を得られなければ融資・投資を受けるチャンスは閉ざされ、ビジネスの実行は不可能となってしまいます。
一方、そうした個人もしくはスモールビジネスのオーナーでも、VALUなどを活用しアピールするとによって不特定多数の個人から資金調達をすることが可能です。もちろん全く評価されずに期待額通りの資金調達ができる保証はありませんが、それでも不特定多数の個人から資金調達のチャンスを得ることができるため、資金調達のハードルが低くなるというメリットがあります。
それでは、仮想通貨投資を目的とした場合にトークン発行元からトークンを購入し保有するメリットについて確認してみましょう。
企業が株式取引所に上場し市場の投資家へ株式を発行、それにより資金調達することをIPO(イニシャル・パブリック・オファリング)といいます。一方、企業がトークンを発行し、個人に購入してもらうことで資金調達することをICO(イニシャル・コイン・オファリング)といいます。
では、仮想通貨投資をするうえでICOによって発行されたトークンを購入するメリットは何なのか。主には先行者メリットが挙げられます。
たとえば、プレセール期間に発行元からトークンを購入したとします。発行元のトークンが値上がりすれば、その差益(利益)が手に入るというメリットがあります。
イーサリアムを例にすると、2015年のイーサリアムのプレセール(トークン発行時)価格は約25円でした。それが2年後の2017年には約32,000円に。つまり、約1280倍に価値が上昇したということです。
また、株式取引の場合には企業と投資家の間に証券会社が入り、取引手数料を取られますが、ICOの場合には仲介業者が存在しませんので手数料がかからないというのも投資家メリットの一つに挙げられます。
では、トークンを購入し保有する際のデメリットやリスクにはどのようなものがあるのか確認してみましょう。
まず、最初に抑えておきたいトークン投資へのリスクが投資損失です。ICOで順調に資金調達を行い盛り上がっていたとしても、そのプロジェクトが失敗すれば投資家側は損失を出すことになります。
また、特に初心者の方が注意したいのが詐欺案件です。ICOによる資金調達をする発行元のなかには、詐欺を目的としている場合もあります。たとえば、プレセールで提示された特典に魅力を感じトークンを購入。しかし、突如開発が終了し、何のアナウンスもないまま開発元が消えてしまうというリスクもあるのです。
ですので、トークンを購入する際には発行元が信用できるかなど十分な情報収集をしておくことが重要です。
ここまでは、仮想通貨における「トークン」とはどのようなものかについてご紹介してきました。
改めて説明すると、トークンとは「ブロックチェーン上で企業・個人によって発行・流通されている価値交換可能な代替貨幣(=仮想通貨)」のことです。
トークンの購入はもちろん、何か事業を始めてみたいという方はVALUなどでトークンを発行してみてはいかがでしょうか。
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