Shark Tank judge氏と起業家のMark Cuban氏は、ブロックチェーンを「非常に価値がある」と言い、今後のあらゆる取引システムのコアとなると述べました。そしてリチャード・ブランソン博士は、ブロックチェーン技術が新興国で「経済革命」をもたらす可能性があると語りました。 IBMのCEOであるGinny Rometty氏は「インターネットが誰にでも情報を開示したように、ブロックチェーンは信頼できる取引を提供している」と述べています。
さて、ブロックチェーンテクノロジーは、将来の金融取引を容易に変えることができるのでしょうか?
ブロックチェーンの概念をよりよく理解するには、3つの「D」と呼ばれる digital, distributed, decentralized.要素を知っておくと良いでしょう。ブロックチェーンは、デジタルの分散型台帳です。1つのブロックがいっぱいになると、チェーンの最後にブロックが時系列順に追加され、新しいブロックが作成されます。ほとんどの仮想通貨では、データには実行されたトランザクションに関する情報が含まれていますが、ブロックチェーンでは理論的には、あらゆるタイプのデータを含めることができます。
中央集権型データベースとは対照的に、分散型台帳の主な利点は、誰もデータを操れないということです。また、ハッカーは世界中のかなりの数のコンピュータにほぼ同時刻に侵入しなければならないため、誰かが情報をハックしてデータを操作することは事実上不可能です。
ブロックチェーン技術は主に仮想通貨で使用されていますが、現在、世界最大かつ技術的系企業達がさまざまな目的でこれをテストしています。もちろん、新しくて革新的な技術と同様に、既存の企業を混乱させる可能性もあります。未来には、ブロックチェーン技術によってほこりの中に埋もれる可能性のある3つの産業があるのです。
LINEが独自のブロックチェーンプラットフォームを6月までに発表
国際送金は、外国人労働者が自国に送金するためによく使われています。ウェスタンユニオンカンパニー(NYSE:WU)やマネーグラムインターナショナル(NASDAQ:MGI)などの企業は、労働者やその家族が伝統的なバンキングサービスにアクセスできない場合でも、国境を越えて資金を送金できるようにしています。残念ながら、国境を越えた支払いの性質上、銀行ネットワークを整備しなければならず、多くの規制上のハードルをクリアする必要があるため、これらのサービスの手数料はしばしば移転のためにかなり高くなることがあります。
2014年に世界銀行は、世界の成人人口の約38%が適切な銀行口座を持っていないと推計しました。その数は2011年の数字から激減しましたが、それでもまだ驚異的な高さといえます。このことは、間違いなく、ブロックチェーン技術が期待されるポイントの1つです。これは、世界中の銀行口座を持たない人たちが、従来の銀行サービスに安価に、安全にアクセスできる機会を提供し、多くの場合、その際はモバイルデバイスのみ必要になることがあります。
世界銀行は、銀行を持たない人々がブロックチェーン技術を使用して送金することを含めると、ト—タルでの市場機会が約3800億ドルであると見積もっており、非常に大きなマーケットなるのではないかと勘案されています。
リップルを使用すると、世界中のどこにいても、リップルウォレットにアクセスできる限り、どこにでも簡単に送金でき、必要な通貨に交換することができます。
WorldRemitは、ユーザーがオンラインアクセスが可能なデバイスを使用して国境を越えて送金できるというオンラインサービスです。
Regaliiは、労働者がSMSのテキストメッセージを使用して世界中のどこにいても家計費を支払うことを可能にするモバイルサービスです。
これら上記3つのサービスはすべて、ブロックチェーンテクノロジーを採用し、ソリューションを強化しています。もし彼らの勢いが増していくならば、ウエスタンユニオンやマネーグラムインターナショナルのような送金の手数料から収入を得ている企業は、痛手を追う可能性があります。
ブロックチェーン技術が混乱させる可能性のある業界は、Pandora Media Inc(NYSE:P)とSpotify(NYSE:SPOT)の2つの音楽ストリーミングです。確かに音楽が好きな人は、その音楽をアーティストから直接購入して、中間のマージンを省く未来をすでに想定している人もいます。理論的には、これは消費者のコストを削減し、アーティストの収入を増やすことができます。実際Musicoinというスマートコントラクトを実装した仮想通貨は、楽曲がストリーミングされるたびに聴取者からミュージシャンのアカウントに所定量の仮想通貨を転送することができます。
クラウドストレージは、中央集権型のデータベースを使用してユーザーのデータを保護することが多く、それゆえにデータがハッカーにさらされやすいと考えるユーザーもいます。これはFilecoinの背後にある理論で、自分のコンピュータ上のファイルストレージをホストする人たちに、仮想通貨を支払うことを計画しています。「ファイルストレージのAirbnb」と考えるのがもっともだと言う人もいます。このプロジェクトには明らかに興味が高まっており、昨年最大のICOを公開し、この過程で2億5700万ドルを調達しました。これが本当に市場で牽引力を握るなら、Amazon.comのAWSやMicrosoftのクラウド製品などの大手クラウド製品が混乱に陥るかもしれません。
私はこの時点で、ブロックチェーン業界の企業に投資ベースの決断を下すことはありません。上記のビジネスの中には、他の混乱要因からの困難に直面しているものもありますが、現時点では、上記のブロックチェーンベースのソリューションが彼らのビジネスにふさわしいかは分かりません。 また、ブロックチェーンテクノロジーのスケーラビリティと実行可能性には、いくつかの疑問が残っていることにも注意しておいた方が良いでしょう。
否定できないことは、いくつかの企業が、さまざまな業界でより多くの問題を解決するためにブロックチェーン技術を適用することを検討し始めているということです。私はこの数年のうちに、いくつかの企業の既存のサービスや製品がこの新しい技術力によって混乱していることを発見することに驚くことはありません。
【Bitfinex/Tether CTO Paolo Ardoino氏に聞く】ブロックチェ...
コイン東京編集部 2020/08/31
NEM HUBグローバルローンチ|ソフトローンチから1カ月で大き...
コイン東京編集部 2020/08/03
Filecoin(ファイルコイン)の今後に注目!上場前に価格上昇期...
コイン東京編集部 2020/06/09
ジェーシービーがブロックチェーンを活用した決済システムの...
コイン東京編集部 2020/05/18
ナスダックがR3 Cordaプラットフォームとコラボ、デジタル資...
コイン東京編集部 2020/04/30
野村総合研究所(NRI)、国内初のブロックチェーン社債を発行...
コイン東京編集部 2020/04/05
日立ソリューションズがコンセンシスと提携!企業向けイーサ...
コイン東京編集部 2020/04/03