このオークションは、ロンドンのメイフェア地区にあるアートギャラリーのDadiani Fine Artによって、ブロックチェーンのプラットフォームであるMaecenas Fine Artと合同で実施されます。1980年代のウォーホル作品の49%が6月20日に販売開始予定で、オークション会社はビットコインとイーサリアムを支払いとして受け付けるといいます。
価格について述べると、本記事執筆の時点では、絵画は732BTCまたは日本円で約6億円で評価されており、オークション当日の状況に応じて価格は変動するとのことです。また最低競売価格は25BTC、または約4億円からとなっており、オークション会社は、潜在的な落札者がオークション規制を遵守することを厳格に要求しています。
仮想通貨を使用してアート作品が購入される事例はこれが初めてではありませんが、最も高価で相当の注目を集めるオークションになると想定されています。 過去のアートオークションでは、2018年1月に、アジア最大級のアートフェアであるアートステージ・シンガポールにて、仮想通貨と引き換えに4つの絵画が取引されました。
英国投資関連会社のDadiani Syndicate、創設者兼CEOであるEleesa Dadiani氏はこの過程を説明しています:
「仮想通貨がマーケットを拡大し、美術市場に新しい層の買い手をもたらしてくれることを期待しています。」
世界で初めての美術投資専門ブロックチェーン・プラットフォーム、Maecenas(トークン名:ART)のCEOであるMarceloGarcíaCasil氏は、「仮想通貨による販売は美術市場の変革に一役買うだろう」と語っています。また同氏は、「私たちは歴史を作っており、今回のウォーホルについては来るべき大きな市場の最初の芸術作品です。」と付け加えました。
オークションはイーサリアムのブロックチェーン上で行われ、スマートコントラクトによってウォーホルの絵画の最終価格が決定されます。
現在間違いなく、ブロックチェーンの不変的な特性が、贋作や統制のとれない無秩序な価格設定に悩まされている業界に大きく役立つことができるといえます。
また、高額なアートやワイン等を分散型ブロックチェーンに登録する会社、Codex Protocolの共同設立者である Jess Houlgrave氏が、市場に出ている全てのアート作品の内、40%以上が贋作であると述べています。この点において、アートコレクターがその作品を贋作かどうかを検証するために調べるための公開データベースとなり、追跡可能な記録維持がブロックチェーン上でできるということは新たな美術市場の強みとなるでしょう。
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