COIN TOKYO

  • 2018/07/10
  • 2018/07/10
  • コイン東京編集部 新崎優太

Eximchain(EXC)のCEO Hope Liuさんに独占インタビュー!非中央集権の信用照会システムを構築する

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この度はEximchain(EXC)のCEO Hope Liuさんをお招きしました。Eximchainは非中央集権の信用照会システムの構築をしています。今後の展望、ブロックチェーンの可能性など、多くのコアな話をして頂きました。

―コイン東京
コイン東京へようこそ!日本の皆さんに向けて、自己紹介をおねがいします。


―Hopeさん
私はEximchainの共同創設者です。情報管理を行うためのブロックチェーンを提供しています。中国出身で、以前はUBS銀行に勤めていました。私はUBSに勤めていた時に、ふと気づいた事があったのです。それは、極端かもしれませんが、銀行が存在している理由は、非効率なITテクノロジーのせいであるということです。そしてブロックチェーンの出現で、本格的に「この仕事はいずれ無くなる」と思いました。その後、MIT(マサチューセッツ工科大学)のビジネススクールに行き、私は今の共同創設者に会いました。彼はブロックチェーンを使ったビジネスプランを考えていたのです。その時の彼はものすごくワクワクしていて、まるで宝を見つけたような子供でした。そしてそのアイデアは私の心にも響きました。なぜなら7年も銀行で働いて、私は銀行業務が非効率的だということを知っていたからです。時間はかかるかもしれないけど、ブロックチェーンは新たな未来を切り開くと思いました。

―コイン東京
ありがとうございます。世の中のブロックチェーンへの理解はまだまだ浅いので、事業を立ち上げるにあたって、多くの困難に直面したのではないでしょうか。


―Hopeさん
私の銀行口座の残高が5ドルになったことがありますね(笑) ターゲットカスタマーにブロックチェーンのことを説明しても、彼らは私が話していることを全く理解してくれませんでした。苦労の連続でした。

―コイン東京
ブロックチェーンは、まだまだポピュラーではありませんからね。Hopeさんのビジネスを、もっと詳しく聞いてもよろしいでしょうか。


―Hopeさん
私たちは非中央集権の”信用照会システム”を作っていると言えます。私たちは融資を受けようとすると、信用があるかどうかで決まりますよね。その信用の確認は、代理人や銀行によって、それぞれの信用の調べ方が異なるので、すごく時間がかかるのです。過去に有名な機関との取引をしたという記録があっても、それは証拠として使うことができません。過去に取引した人が証言しても、新しい人はそれを信じません。

非中央集権のブロックチェーンでは、そのネットワークの中の誰も信用しなくても良いのです。そこには大きなデータベースがあって、データベースは改竄することが出来ません。だからこそ、このデータベースをみんな信用することができるのです。だからバイヤーはこのデータベースをみて「ああ、君は信用できる人だ」って立証することができる。シークレット情報を漏らす必要もありません。今はお金を借りたいと思っても、借りるまでに時間がかかりますし、金利も高いです。しかし、将来すべての記録はブロックチェーン上にあります。誰でも、スモールビジネスでも、ブロックチェーン上の記録によって信用を獲得できれば、お金は銀行を使うよりも早く調達することができるでしょう。

―コイン東京
ありがとうございます。本格的に動き出したのはいつ頃でしょうか。


―Hopeさん
2015年頃からです。当時はほとんどの人がブロックチェーンの存在を知りませんでしたね。その頃と比べると、ブロックチェーンの認知度は遥かに上がりましたが、本格的に勉強している人はまだまだ少ないでしょう。きっとほとんどの人が興味を持っているのは仮想通貨のトレードであって、ブロックチェーンに注目している訳ではないからです。しかし、トレーダーの方にも伝えたいのですが、仮想通貨に投資している時間の1%や10%をブロックチェーンの勉強に充てることができれば、今後の仮想通貨トレードでの成績もよくなると思っています。


―コイン東京
仮想通貨との出会いもMIT(マサチューセッツ工科大学)でですか?


―Hopeさん
そうです、仮想通貨との出会いもMITにいる頃でしたね。仮想通貨は絶対に盛り上がると思っていました。何故かというと、株を買うときはどこかの取引所を経由させる必要があって、ブローカーは誰がどれだけの株を持っているのかを全て分かってしまう環境だからです。このファイナンシャルマーケットは中央集権的で、欠陥があると思っています。しかしブロックチェーンを使えば、そんな非効率的なことをする必要はありません。

―コイン東京
ちなみにですが、今回なぜ日本にいらっしゃったのですか?


―Hopeさん
日本の市場を見てみたかったからです。日本は世界経済の中でも大切な国の一つです。中国には、ブロックチェーンに興味を持っている人がいるのですが、英語を話すことができなくて、学べない人も多くいます。そこで、色々な国の最先端のテクノロジーを吸収して、それを中国語教えられるようになりたいのです。その上で、私達がやっていることももっと広めたいですね。

―コイン東京
そうだったんですね。プロジェクトを進めるにあたって、今後のポイントになるのはどんな所でしょうか?


―Hopeさん
信用を得ることだと思います。仮想通貨は歴史が短いので、なかなか信用が得られません。しかし、ブロックチェーン業界は間違いなくスケールするので、大変ですが楽しいところでもあります。

―コイン東京
ターゲットにしている市場はどこでしょうか?


―Hopeさん
アジアですね。しかし、アメリカやヨーロッパでも活動しています。最先端のテクノロジーを知り、私たちのビジネスの可能性を調べる為にです。

―コイン東京
EximchainはICOで大きな成功を遂げましたよね。


―Hopeさん 
2015年当時は、資金調達がものすごく大変でした。投資家にどうやってグローバルサプライマーケットのエコシステムを築き上げるのかを説明するのに苦労しました。しかしICOでは結果的に2千万ドルの調達に成功しましたね。

口座に5ドルしか残っていなかった時も、仮想通貨は将来スケールすると信じて疑っていませんでした。他社のプロジェクトのほとんどが去年始まったばかりのものですが、それらと比べても私たちの方が知識や経験があると思っています。

―コイン東京
ありがとうございます。最後に、お知らせはありますか


―Hopeさん
2つお知らせがあります。1つは我々のテストネットについてです。リアルタイムで世界中の14地域で使われています。世界規模での分散型ブロックチェーンで、オープンソースなので誰でも使うことができます。

2つ目は我々が作っている現在プルーフオブコンセプト(POC)の段階であるプラットフォームです。このプラットフォームには中国で既に3万の中小企業が参加しています。企業とのパートナーシップも近々発表する予定です。これらのソリューションは中国のみならず日本の皆さんも自由に試すことが可能です。テレグラム、Twitter、リンクドイン、Facebook、で私たちとつながってください。


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