COIN TOKYO

  • 2018/07/17
  • 2018/07/17
  • コイン東京編集部 新崎優太

Beyond Blocks "2018 ソウルサミット" の様子をレポート!GalaxyのCEO Michael Novogratz氏、Hashed CEOのSimon Kim氏

このエントリーをはてなブックマークに追加
2018年7月17日から7月18日に渡り『Beyond Blocks Seoul Summit』が韓国シラホテルにて開催されています。コイン東京もメディアサポートとして支援、参加して参りました。同イベントではGalaxy Digital Capital Management USAであるMichael Novogratzを始め、各国の著名スピーカーが数多く参加し、日韓の仮想通貨業界の展望や投資哲学等、様々なお話を伺うことができました。

Galaxy CEO Michael Novogratz氏

Q:これまでの活動状況について教えてください。

私は以前東京に住んでいました。日本の文化をとても愛しています。最近香港に移り、中国のビジネスやプロジェクトがあまりに早く動くことに驚きました。また、中国人と韓国人がとてもギャンブル好きで驚いています。

ウォールストリートを離れた後、自分のお金を管理するためにファミリーオフィスとして「ギャラクシー」を立ち上げました。その後しばらくは、瞑想をするためにインドに渡ったり、コンセンサスのファウンダーである友人のオフィスを訪問したりしました。あのオフィスのエネルギーには驚きました。

ギャラクシーの社名は映画スターウォーズに由来します。仮想通貨向けのゴールドマンサックスとして、ギャラクシーを商業銀行にしたかったのです。会社は香港と東京にオフィスを開設する予定で、年末までに100人の従業員を抱える見込みです。

Q:どうすれば仮想通貨市場に機関投資家は参入すると思いますか?

仮想通貨市場が機関投資家を受け入れるために、欠けている要素はカストディです。機関投資家は信頼できるカストディが市場の背後に無ければ投資しません。ステート・ストリート社や広く日本の商業銀行のような大きなブランドが存在しない限り、機関投資家にとって参入は困難です。また、規制の明確化も必要です。

我々は機関投資家無しで世界を変えることはできません。言い換えれば、0.5兆ドル(55兆円)の時価総額だけでは世界を変えることはできないでしょう。

Q:日本の仮想通貨市場をどのように見ていますか?

最近日本から来た、ある規制当局員はコインチェックのスキャンダルを恥じ、そして怖れていました。しかし、当局員達は規制を再度構築するために本当に懸命に働いています。現在、多くの日本の大企業がブロックチェーンに多額の投資をしています。彼らは長期的に成功する必要があります。東京だけでなくアジアの欠点は、エンジニアの不足です。そうした課題をクリアにする必要があります。

Q:プロジェクトを選別するための基準を教えてください

重要な哲学は「自分が賢明で、適切なプロジェクトを選べるとは考えない」ことです。なぜなら全てのプロジェクトが初期段階にあるため、選択の失敗は誰にでも起こり得ます。非中央集権の重要性は市場が判断することです。

私達はどのプロジェクトが背後に多くの資金を有していて、開発者に多く割り当てることができるかを見定めています。資金は重要です。例えば、テレグラムのICOについて多くの人が批判していますが、あれは偉大なプロジェクトです。困難な時期に17憶ドルもの資金を調達しました。既に2億人以上のユーザーを抱えていまして、これはなんと言っても最もお金がかかるところなのですが、既にクリアしています。

暗号プロジェクトは世界クラスのCEOを必要とし、コミュニティとエコシステムを創造する能力も必要です。そうした理由からより多くの競争が生まれ、ブロックチェーンのタレントを雇うことになります。そのため、資金は重要なのです。

データによるプライバシーの識別は、実はそれ自体は怖くはありません。しかし将来、AI技術が実現すると、私たちの個人情報を巨大な機関が持つ事は脅威になります。例えば、AIは妊娠、病気、などのあらゆる人の行動を予測します。

ある人達は言うでしょう、「私はブロックチェーンが好きだが暗号はない」と。しかしそれでは上手く行きません。トークンは市場と流動性を推進するものです。

Q:仮想通貨市場の今後についてどのように考えていますか?

仮想通貨市場は、今は"底を打ちつつ"ある状況だと考えています。しかし、いくつかの規制上の確実性を得るまでは、すぐに相場は上昇しないでしょう。まともな企業を立ち上げるには4〜5年かかります。その間にどのプロジェクトが最善かを見極める必要があります。

シリコンバレーの仮想通貨ベンチャーキャピタルコミュニティはこの業界の第1章を取り損ねてしまったため、多くの資金が流入しています。しかし全てが良いプロジェクトばかりではありません。

これから多くのセキュリティトークンが誕生するでしょう、しかしほとんどが流動性を獲得できないと思います。最も有名な投資家ウォーレン・バフェット氏は16%の利益を上げています。しかし、暗号コミュニティのほとんどの人はそれでは低すぎると思っています。トークン経済がより重要であることを理解すべきです。

Q:直近の投資案件について教えてください。

東京のICO(アーキテクト企業)への投資を検討しています。カナダ最大の年金基金の1つが、仮想通貨業界に投資する予定と聞いています。

Hashed CEO Simon Kim氏

Q:なぜ韓国で仮想通貨市場は発展したのでしょうか?

韓国で仮想通貨ブームが起きたのは規則の欠如に依る部分が大きいと思います。ちょうど元韓国大統領が弾劾された時期でした。したがって、韓国政府は規制を実施する時間がありませんでした。

韓国は世界で最も速いインターネットサービスを有している国の一つで、スマートフォンの普及率も高い。そして人口の40%がソウル地域に住んでいます。これらが韓国における仮想通貨の急速な普及と大量導入に貢献しました。

韓国ではホワイトカラー労働者の50%が仮想通貨を知っているか経験しています。ICOは禁止されていますが、現状の規制はあまり効果を発揮していません。


関連記事

仮想通貨の最新情報をお届けします!

人気記事ランキングまとめ

もっと見る