COIN TOKYO

  • 2018/07/29
  • 2018/07/29
  • コイン東京編集部 (株)しんがり編集部

仮想通貨市場の反発、韓国のビッサム取引所のキムチプレミアムが牽引か

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韓国最大級の仮想通貨取引所ビッサムでキムチプレミアムが再発して、主要トークンにおいて平均30%、価格を高騰させました。6月のハッキング以来、ビッサムユーザーは入出金ができない状況です。

閉じ込められた資金の取引

6月、ビッサムはハッキングにより約350億ウォン(約34億円)の盗難被害に遭いました。金融委員会(FSC)と韓国金融情報分析院(KoFIU)が捜査に関与し、最終的に盗難被害額の見積は約190億ウォン(約29億円)に縮小しました。以来1か月以上、ビッサムは預金と引き出しを無効にし、既存のユーザーの預金分だけが仮想通貨を取引できていました。

予期せぬ入出金の停止により、ビッサムの市場と世界の取引市場とで、特にアルトコインにおいてスプレッド(価格差)は大幅に拡大しています。韓国はアルトコインの取引が盛んなことで定評を得ています。

7月28日、アイコン(ICX)やエルフ(ELF)等の主要なトークンが12%を超える価格差を示し、エートス(ETHOS)においては約600%もの極端なプレミアム価格が生まれました。バイナンスでEthos(BQX)は約1.07ドルですが、ビッサムでは6.5ドルです。他の主要な仮想通貨取引所の価格と比べて約6倍上回りました。

2018年7月29日午後時点、過去24時間のビッサムの取引市場データ(出展:coinlib)

入出金が出来ないビッサムのユーザーは、最近のビットコインの好調を受けて、もともと韓国ウォン(KRW)として預金していた資産でアルトコインを取引している可能性があります。上記の右図では、17日からBTCに比較してKRWの取引量がより増加しています。左図ではビッサムの取引市場でKRWによるアルトコインの購入比率の割合の大きさが示されています。

政府のキムチ・プレミアムへの対策

先月、金融委員会(FSC)のKim Yong-bum副委員長は、仮想通貨の「キムチ・プレミアム」を自国市場から排除することが、当局の最優先課題だったことを強調しました。

「政府の実践的政策は韓国で“キムチ・プレミアム”を消滅させることができました。ピーク時には、需要と投機の異常な急増のために、韓国の仮想通貨取引所におけるキムチ・プレミアムが50%に達しました。現時点では、仮想通貨の価格は他の市場とほぼ同じで、韓国の仮想通貨市場の安定化を示しています。」とKim氏は述べていました。

しかしこの発言から1ヶ月以内に、ビッサムは自国市場で再び仮想通貨の価格を引き上げることによって、政府の努力に反する状況になっています。

26日、韓国金融委員会(FSC)は同国初となる仮想通貨やブロックチェーンを合法化する法案の承認を急ぐよう議会に要請した事が報じられました。

著名な市場アナリストであるグリーンスパン氏は、主要な取引所間での価格差(スプレッド)が解消され、市場の流動性が大幅に改善されたことを指摘していました。

CCNは、7月28日のビットコイン価格の24時間で3.5%の回復は、取引量や需要の増加を反映するものではなく、韓国の取引相場を反映している可能性を指摘しました。

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