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  • 2018/08/11
  • 2018/08/11
  • コイン東京編集部 アオ

世界銀行が初のブロックチェーン債券の運用を豪CBAに委任、プライベートなイーサリアムで稼働

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世界銀行(国際金融復興開発銀行:IBRD、格付けAaa / AAA)は、世界初のブロックチェーン技術を使用した債券の発行を発表しました。ブロックチェーン債券「Bond-i」の発行・供給プラットフォームにオーストラリア連邦銀行(CBA)を委任しました。イーサリアムのプライベートチェーンを使用します。

世銀のブロックチェーン債券「Bond-i」

10日、オーストラリア連邦銀行(CBA)のリリースによると、新たにブロックチェーンで開設される豪ドル建てカンガルー債*「Bond-i」は、米資産運用大手のノーザントラスト、保険大手のQBE、ビクトリア州資金当局などの投資家コミュニティの支援と出資によって開発されています。

*カンガルー債:非オーストラリア発行体・企業等が発行する債券。手数料の安さから広く利用されてきた。2015年にアップルが約2,000億円規模のカンガルー債を発行。18年1月にはドバイの銀行エミレーツNBDが360億豪ドルのカンガルー債を発行。

ブロックチェーン債券「Bond-i」は今後、ワシントンの世界銀行とシドニーのCBAで運営するブロックチェーンプラットフォーム上で発行され、配布されます。

オーストラリア連邦銀行(CBA)

2009年以来、CBAはオーストラリアとニュージーランドの資本市場における多数のIBRD債券発行の主導権を握っています。シドニーに所在するCBAの「Blockchain Center of Excellence」は、昨年を含めてブロックチェーン技術を資本市場に導入する主導的役割を果たしました。

今日の債務資本市場は、数多くの相互接続された仲介業者および代理店で構成されています。ブロックチェーンは、資金調達、証券の取引、業務効率の改善、規制監督の強化のプロセスを合理化する可能性があります。

CBAはイーサリアムのプライベートチェーンを使用します。ブロックチェーンプラットフォームのアーキテクチャ、セキュリティ、および復元力に関して、マイクロソフトによって独立したレビューが実施されました。

世界銀行と債券の発行

1945年に設立された世界銀行グループの一つ国際復興開発銀行:IBRDは、単一機関としては世界最大の開発資金の国際融資機関です。国際復興開発銀行(世界銀行)が発行する債券を世界銀行債または「世銀債」と呼びます。

世界銀行は持続可能な開発のために貧困撲滅を目的に、年間500〜600億米ドルの世銀債を発行しています。技術主導型の持続可能な経済への移行を支援することに焦点を当てています。

世界銀行のスポークスマンArunma Oteh氏は次のように語っています;

「1947年の最初の債券取引以来、新興テクノロジーの革新的な役割を考慮して、我々は顧客のニーズだけでなく投資家のニーズを満たす機会を捜し求めています。オーストラリア連邦銀行との1年間の協議の後、当社は最初のブロックチェーン債券取引を開始することを喜んでいます。マイクロソフトの経験とサポートは、この歴史的マイルストーンを達成するための手段となりました。私たちの目標は、市場の利益のためのイノベーションと貧困を解消と繁栄を促進するという使命を継続的に結びつけることです。」

世界銀行のリリースによると、債券のワシントンD.C.のインフラは、マイクロソフトAzureのクラウドコンピューティングプラットフォームで実行されます。


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