COIN TOKYO

  • 2018/09/18
  • 2018/09/18
  • コイン東京編集部 新崎優太

仮想通貨系ヘッジファンドが「ライトコイン(LTC)が過大評価されすぎている」と主張

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7番目に時価総額の大きい仮想通貨のライトコインは、ビットコインとの交換によく使われ、ビットコインが金ならライトコインは銀だと例えられてきました。実際の銀のように、今のライトコインはピークの358ドルに比べると、現在の価格の55ドルはかなり低くくなっています。しかし、仮想通貨系のヘッジファンドのマルチコインキャピタルによると、55ドルという価格でさえ過大評価だと主張しています。マルチコインは、マネジングパートナーのTushar Jainが作った新しいレポートで、ライトコイン市場は弱気だと考えています。

成熟した市場とコインベースの影響力の低下

Jainを通して、このテキサスベースのヘッジファンドは、ライトコインにはネガティブな兆候が見られると主張しています。

まずJainは2017年のライトコインの価格の急上昇は、正当な理由なしに起こったと個人投資家は考えていて、またその当時の仮想通貨市場の未熟さが影響したと考えられています。

その証拠として、彼はライトコインはコインベースで買える最も安いコインで、コインベースには少額しかコインを買えないような経験の浅い人たちであふれていたと指摘しています。

ライトコインはこれ以上弱気市場になることはないですが、8月にコインベースがイーサリアムクラシックの取引を開始して、これからよりたくさんのコインの取引を開始すると公言していることから、個々のコインに対する影響力が小さくなると考えられています。

疑問の残る資金繰りと開発

次に、マルチコインは、ライトコインは資金面で経営困難な状況になっていると主張しています。322000ドルの資産しか保持しておらず、そのうちの82%はライトコインとなっています。

さらに、ライトコインはユニークなロードマップがないと指摘されています。ほとんどのライトコインはビットコインからの分裂でアップデートを繰り返していて、それはライトコインのGitHubへのコミット力低下を示しています。

これらの事実をもとにJainは他のアナリストがしたように、創設者のチャーリー・リーのライトコイン売却の意思を危険信号としています。

彼の意図にも関わらず、インセンティブがないため開発の継続とプロトコルのさらなる価値上昇は難しいのではとJainはレポートで書いている。この目標を達成するためには、かれがライトコインを保持し続けるか、開発に投資する必要があるとのことです。

売り勢力の圧力

最後に、マルチコインはライトコインの価格は大きな売り勢力のプレッシャーに押し負けることが近い将来に起こるであろうと主張しています。

このレポートは企業価値の最も高い仮想通貨企業のBitmainが100万ライトコインを所持していると書かれていると、投資家がリークしています。CEOであるJihan Wuはライトコインと同じような存在である、インターネットのデジタル現金になることを目標としているビットコインキャッシュを支持しています。

マルチコインはBitmainが最終的にライトコインを売り、ビットコインキャッシュを買うことでライトコインがさらに窮地に追い込まれるとしています。

大きな危機ではないにしろ、ライトコインはマイナーからの継続的な売り圧力にも直面していますこの圧力は仮想通貨全体にかかっていますが、ライトコインにかなりネガティブな影響を与えています。

ライトコインの強気姿勢による打撃

一方、マルチコインはライトコインが強気になる事態も想定しています。それは取引に理想的な媒体で、精査に耐えられないビットコインのテストネットになることです。

レポートのとおり、ライトコインは、ビットコインが金としたとき、銀のような立ち位置を狙っているとJainは指摘している。しかし実際的な金とは違い、ビットコインは将来的にライトニングネットワークにより取引がスムーズになるため、ライトコインは銀のようにはなれないとしています。

「デジタルアセットを貴金属と比較することは素晴らしい類推かもしれませんが、デジタルアセットには質量がありません。対して、金と銀は価格対重量比の考えに基づいています。おなじ考えをデジタルアセットには適用できません。」

例えビットコインじゃない媒体のための場所があったとしてもライトコインがそこに適用される理由はないとマルチコインは主張しています。

考えられるライトコインの普及は商業的利用によるものです。ライトコインを受け入れている加盟店は、BitPayなどの暗号支払い処理プロセッサが多くの暗号化通信をサポートするためです。

しかし加盟店はLitecoinの支払いをサポートすることを明示的に選択していません。むしろ、ライトコイン選択肢の一つとして見られているだけです。

考えられる最良なケースは、ライトコインがビットコインのセキュリティ保護に使われるということです。しかしそうなったとしてもライトコインに30億ドルの価値はないと主張しています。

ライトコインはスマートコントラクト誕生の前に生まれた

またマルチコインは、ライトコインは歴史的にみれば重要かもしれないが、ライトコインの存在意義はいずれなくなって、新しい仮想通貨にとって代わられるとしています。

Janeは「ライトコインはスマートコントラクト以前のプラットフォームでその時代遅れな設計が現在の価格と将来価格の大きな差を生んでいる」といっています。

彼は、「50ドルあたりをウロウロしているのは過大評価されいる証拠だ。今ライトコインが持っているのはネガティブな要素だけ。私たちはこれからもライトコインは価格が下落していくと予想します。」と結論を出している。

この見解はマルチコインによるもので、CCNのシニアマーケットアナリストのMati Greenspanによるとライトコインは今、大きな割引価格だと報告をしている。


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