ライトコインは2011年10月にビットコインの次に誕生した仮想通貨で、ビットコインがゴールドならライトコインはシルバーと例えられました。一番最初に誕生したアルトコインとも言えるので、アルトコインの先駆けとなった仮想通貨でもあります。
開発者のチャーリー・リー氏はビットコインよりももっと身近で使いやすい仮想通貨を目指して開発され、送金スピードやマイニングによる新規発行通貨の量などをビットコインの4倍の性能をもたせたことが最大の特徴です。
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ライトコインは2018年10月15日の時点で時価総額ランキング7位、1LTC=6,123円となっています。下のチャートはライトコインの1年間の推移を示したものです。2017年年末から年明けにかけての仮想通貨バブルで一時は、36,000円以上まで高騰しました。
しかしその後すぐに暴落します。この動きはどの仮想通貨もほぼ同じです。ライトコインは2017年5月にSegwitの実装、12月にはアメリカの人気オンラインゲームでライトコインが採用されるなどの出来事があり、ゆっくり価格を上げてきました。
ここ最近は仮想通貨市場全体が下り坂なので、今の価格は2017年高騰する前の価格よりも、残念ながら低い状態です。それでもライトコインは実用的な利用のために開発が進められています。
日常的に実用性高いコインとして開発されたライトコインの基本性能から大きな特徴となっている技術があります。
ビットコインを含め取引量が多くなってくるとスケーラビリティ問題と言われる送金の遅延や、取引データを改ざんし二重払いを起こす脆弱性の問題が浮上し、それらを解決するために「Segwit」の実装が2017年5月に行われました。
ライトコインはSegwitを一番最初に実装した仮想通貨で、実装のためにマイナーの75%の賛成を獲得することができました。Segwitを行うことでマイナーもそれに対応したマシンに変更する必要があるため、ビットコインは実装が遅れました。
実装したことで取引データはブロック内で圧縮され、より多くの取引量をより早いスピードで処理することができるようになりました。
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ライトニングネットワークとは、ペイメントチャンネルという「複数の秘密鍵によるアドレスを使用して、オフチェーン(ブロックチェーンから離れた場所)で2者間の取引を行う」仕組みです。
つまり2人の取引がブロックチェーンから離れていることで、何度も取引を繰り返したとしても、送金時間や手数料がほぼ掛からない仕組みになっています。ブロックチェーンに情報が書き込まれる時は、ペイメントチャンネルを開くときと閉じる時のみになります。その時にオフチェーンで取引された情報がまとめて書き込まれます。
ペイチャンネルという仕組みによって、超少額の取引でも小さな手数料で素早く取引を行うことが可能になります。これは2者間ですが、3者4者と複数人にペイメントチャンネルを開くことができるようになったネットワークを「ライトニングネットワーク」と呼びます。
説明が長くなりましたがライトコインは2017年9月に、ライトニングネットワークを使った送金テストを成功させました。まだ実装はされていませんが、今後、実装されることでさらにライトニングが実用性のある仮想通貨になると思われます。
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アトミックスワップとは、第三機関(取引所)を介さずに、見知らぬ人と安心してトレードができる技術です。今までも取引所を介さずにウォレット間でもトレードはできますが、送ったはいいが、そのまま持ち逃げされるリスクがありました。
アトミックスワップを利用することで、持ち逃げされる心配はいらなくなります。簡単に言うと、トレードなのでただ仮想通貨を送るのではなく、相手からも送ってもらわなければなりません。
要は相手から送られてきた仮想通貨をこちら側が受け取るまで、相手はこっち側から送った仮想通貨を受け取ることはできない仕組みになっています。これで持ち逃げされるリスクは軽減されます。
2017年9月にビットコインとライトコインのトレードがアトミックスワップで行われ、交換テストは成功しています。実装はまだですが、今後、搭載されることで取引所を介さず素早く送金することができるようになります。
ライトコインはコミュニティーの活動も積極的でライトコンを愛する彼らならではの情報発信が行われています。代表的なライトコインのコミュニティーに「Litecoin Alliance」があります。そこでポジティブなニュースから、仮想通貨投票への参加を促すツイートなども発信されています。
ビットコインを元に作られた仮想通貨なのでライトコインとビットコインが比較されることはよくありました。比較することでライトコインの方が優れている点、劣っている点などが見えてきます。
(1)ライトコインとビットコインの比較
・発行上限枚数
ライトコイン8400万枚>ビットコイン2100万枚
・決済スピード(ブロック生成時間)
ライトコイン(約2.5分)>ビットコイン(約10分)
・発掘難易度(取引データを検証する際の難易度)
ライトコイン(ややイージー)<ビットコイン(ハード)
・暗号化方式(安全性)
ライトコイン(Scriyt)やや低い<ビットコイン(SHA-256)高い
(2)ライトコインとビットコインキャッシュの比較
・発行上限枚数
ライトコイン8400万枚>ビットコインキャッシュ2100万枚
・決済スピード(ブロック生成時間)
ライトコイン(約2.5分)>ビットコインキャッシュ(約2分)
・発掘難易度(取引データを検証する際の難易度)
ライトコイン(ややイージー)<ビットコインキャッシュ(ハード)
・暗号化方式(安全性)
ライトコイン(Scriyt)やや低い<ビットコインキャッシュ(SHA-256、RIPEMD-160)高い
ビットコインキャッシュはビットコインのブロックチェーンから分裂したチェーンなので基本的な作りはほぼ同じです。ただビットコインキャッシュの方が若干ブロック生成時間は早いようです。
関連記事: 【仮想通貨】ビットコインキャッシュ(BCH)とは?特徴、将来性、購入できる取引所を説明
・ブロック生成時間:約2.5分
・発行上限枚数8400万枚
・半減期サイクル:4年に1回(現在の報酬12.5LTC)次回は2019年8月頃
・コンセンサスアルゴリズム:プルーフ・オブ・ワーク(PoW)
・暗号方式(ハッシュ関数):Scrypt
ライトコインが採用しているScryptの暗号方式はビットコインよりも難易度が簡単になっているために、専用マイニングマシンを使わなくても家庭用のパソコンでもマイニングができるようになっています。
したがって誰でもマイニングに参加しやすく、ビットコインのように資金のある一部に権力が集中しないというメリットがあります。しかし暗号計算が簡単な分、セキュリティ面が弱くなるデメリットもあります。
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・マーチャント採用キャンペーンが牽引きしてライトコイン価格が騰勢
日常的な支払いにおけるディファクトスタンダードになるため、ライトコインのギアが上がりました。つまり仮想通貨の決済や支払いを検討している企業や店舗に新しい決済方法として「Pay With Litecoin」のサービスを開始しました。
Pay With Litecoinはライトコインのスピード、セキュリティ、安い手数料、流動性を考慮してLTC支払いを導入しやすい設計になっています。開発者のリー氏は「マネーの自由」をコミュニティに対して促進するよう話しています。
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・ウィンクルボスがライトコインをジェミニに上場
ウィンクルボス兄弟が運営するアメリカの仮想通貨取引所「Gemini(ジェミニ)」にライトコインを上場させることを、9月14〜15日に行われたライトコインサミットにて発表されました。取引がスタートするのは10月13日からです。
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・ライトコインの開発が途絶えたとの報道をチャーリー氏が否定
ライトコインはGitHub上でのプログラムコード開発の更新記録が4ヶ月ないとAmbcryptoに報じられましたが、開発者のリー氏はそれを否定しました。
ライトコインの開発が途絶えたかと思われましたが、リー氏は「我々はマスターブランチでワークしていない。ここ数ヶ月間でLitcoin Core0.16.2に取り組んでいました」とツイッターで表明しています。0.16.2では、ウォレットのバグ修正、マイニングパフォーマンス向上などのライトな更新だそうです。
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・ライトコインをテレグラム上で送金できるプロジェクトを開始
ズールーリパブリックはライトコインの新しい送金プロジェクト「lite.im」を発表しました。このプロジェクトは携帯電話のSMSを使って、簡単にライトコインをテレグラム上で送金できるシステムです。lite.meユーザーはテレグラムでボットコマンドを使用し、ライトコインを携帯電話で簡単に取引を行うことができます。
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・仮想通貨デビットカード「TenX」社との提携を発表
仮想通貨のデビットカードの開発を進めているTenX社との提携を2018年4月に発表しました。今後、開発が進めばLTCベースのデビットカードはTenXが提供することになります。
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国内でライトコインを取り扱っている取引所は多くありますが、
どこの取引所がオススメなのか紹介します。
(1)ビットバンクトレード
ビットバンクは、セキュリティ面に対して高い評価を受けており、「コールドウォレットの運用手法が確立された銘柄のみ取り扱う」とも決めています。
また5月には、リップルの取引量が18億ドルを超え、全世界の取引量の16.9%を占めていました。
ライトコインはビットコイン建ての購入になりますが、ビットバンクは指値(希望額)で購入することが可能です。また仮想通貨の動詞の交換に手数料は一切かかりません。
関連記事:ビットバンク(bitbank)取引所が仮想通貨リップル(XRP)の月間取引量で世界1位に
(2)Bitpoint
Bitopointは、手数料が現状期限なく、売買手数料の他、入出金共に無料です。
セキュリティにつても、堅牢なセキュリティ構築を努めており、独自のウォレット管理(コールドウォレット、ホットウォレット、ウォームウォレット)のシステムを構築。
また、電話問い合わせが可能なカスタマーサポートを設置しており、仮想通貨に触れたことのない初心者の人にもおススメの取引所です。
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(3)GMO
GMOコインは昔から株やFX取引を行っている企業なので強固なセキュリティー対策を行っており、仮想通貨は即時送付に必要な分以外はコールドウォレットに保管されています。
また2018年5月30日からレバレッジ取引にアルトコインも加わり、ライトコインでのFXが出来るようになりました。アルトコインのレバレッジは5倍ですが、仮想通貨FXに興味がある方にはオススメの取引所です。
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ライトコインはビットコインを元に作られた最初のアルトコインです。開発者リー氏は決済通貨として実用性のある性能を持った設計にしました。そういったリー氏の方針もあり、ライトニングネットワークやアトミックスワップなど取引の高速処理や手数料削減などの分野に開発を進めてきました。またゲームや企業との提携によってライトコインは地道にシェアを広げています。今後はさらなる実用化への進化が注目されます。
ライトコインを扱っているオススメの取引所はこちら(ビットバンクトレード)
20代男性。都内名門高校卒業後、ベンチャー企業を経てコイン東京へ。二次元好きのセミプロゲーマー、好きが嵩じて仮想通貨やDappsゲーム、ブロックチェーン技術の世界にハマる。ゲーム知見と理数的素養から、最新の技術もカバーしつつ、プロジェクトの情報収集や分析を最も得意とする。
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