COIN TOKYO

  • 2018/11/13
  • 2018/11/13
  • コイン東京編集部 新崎優太

米Ripple社が新コンセプト「xCurrent 4.0」を発表!リップル(XRP)対応の「xRapid」への移行を促進

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米国の国際送金スタートアップRipple社が、新たに「xCurrent 4.0」というコンセプトを打ち出しています。これは120社以上の顧客を抱える、同社の複数プロダクト間の相互運用性の向上を強調しています。特に、リップル(XRP)対応の「xRapid」への移行を促している様です。

xCurrent 4.0の新機能



Ripple社の顧客が、流動性を活用するためにXRPを利用したxRapidに容易に切り替えることができると示唆する新しい資料が、SNSで共有されました。同社の「xCurrent 4.0の新機能」というタイトルの資料によると、「新たなUI(ユーザーインターフェース)、大量のFX(外為:流動性)の購入、稼働停止時間ゼロ、製品の相互運用性の向上」など、xCurrentの新しいアップグレードの便益が示されています。

資料によるとRipple社は、「デジタル資産としてのXRPの地位に関する規制の明快さ」が達成されると、既存のxCurrent等を利用するRippleNet顧客がxRapidに移行することは容易である」と述べています。現在、Ripple社のRippleNetと呼ばれる金融機関のネットワークには、120以上の銀行、支払いプロバイダーメンバーが参加しています。

Ripple社のクライアント

Ripple社の顧客の一部は「xCurrent」を国境を越えた支払いに利用しているため、この資料は興味深い発展性を含めています。

Ripple社の顧客は大手決済機関であり、世界最大の11の銀行から、アメリカン・エキスプレス、マネーグラム、ウェスタン・ユニオンなど送金事業者が含まれます。Ripple社の銀行顧客には、資産額2兆7900億ドルの世界第5位の三菱UFJフィナンシャル・グループ、欧州第3位のクレディ・アグリコル、バンク・オブ・アメリカ、サンタンデール、スタンダード・チャータード、SBIグループ、ウェストパック、みずほフィナンシャルグループが含まれます。

マルチホップペイメントとxRapid

xCurrent4.0に含まれる一つの機能に、「マルチホップ・ペイメント(Multi-hop Payments)」があります。これは、Rippleが最近強調している技術であり、xRapidを通じて流動性を確保する、より簡単な方法とされています。マルチホップ・ペイメントを利用する顧客は、xRapidを利用する金融機関と1対1の関係を持つことなく、XRPを通じた流動性へアクセスを可能にします。

マルチホップはRippleNet全体で迅速かつ安価な支払いを提供でき、同社は「シームレスな支払い経験」を提供することを約束しています。Ripple社インフラ革新部門のグローバルヘッドDilip Rao氏は以下のように述べています。



「RippleNetのスケーリングのマイルストーンです! 現在、全ての銀行は提供者と受益者を複数の仲介軸で接続して、データの完全な透明性とすべての軸にわたる、決済のアトミック トランザクションが可能なコルレス銀行として機能できます。手数料は下がり、スピードアップ!」

製品展開

Ripple社のチーフ・マーケット・ストラテジストCory Johnson氏は、同社の製品展開について明確に説明し、次のように述べています。

「当社の顧客はおそらく...多くがxCurrent、少しがxRapid、さらに一部がxViaだと見ています。時間が経つにつれて変化するかもしれないが、当初は最も古いものが最も魅力的なものとなっている。なぜなら、顧客は最も歴史ある製品を見ようと考え、より早くそのアイデアに慣れるからだ。-Cointelegraph」

国境を越えた支払いにxCurrentを利用するリップルのクライアントの最大数が、xRapidに容易に相互運用して流動性を確保する機会があるとすれば、金融機関にとって新しい道が開かれる興味深いものです。マルチホップと連携してXRPを利用したオンデマンド流動性を提供するために、ノストロとボストロの口座にある資本を活用できる事になります。

シフトの利点

さらに、Rippleの3番目の製品である「xVia」と組み合わせることで、RippleNetへAPIによるスムーズなオンボードが可能になり、金融機関がxRapidの利用を開始しやすくなります。

1つのAPIでxRapidを利用できる事実は、現在の金融機関が今まで達成できなかったメリットを提供します。xRapidをパイロットした機関によると、処理速度が大きく向上し、料金は40~70%低下しました。

Ripple社製品担当SVPのAsheesh Birla氏は、xViaにより顧客が1つの標準接続を使用してRippleNetが提供する他の製品(xCurrent、xRapid)にアクセスして、その利点を活用できると述べました。

同氏はxCurrentによってFTPサーバーの必要性と、従来の支払いシステムに係る3日間のウェイティングを排除すると主張。xRapidについて、MercuryFXの英国からメキシコへの支払い経路を例に、「xRapidが利用できる場所へ、彼らはxRapidを追加し、XRPを使用してオンデマンドでメキシコにお金を移し、即座に支払いを行えます。」と述べました―The Ripple Drop - Episode 6。

この資料に記載されているその他の機能には、支払いステータスの最終マイル表示、APIワークフローの自動化によるカウンターパーティーのピアリングの容易化、監視サービスの改善などが含まれます。これらはSWIFTのグローバルペイメントイニシアチブ(GPI)との競争力を提供すると期待されます。


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