現在、個人の学びの場は学校や大学といった教育機関に限らず、課外で自主的に行う学習、活動、研究等より個別的で幅広いものとなっています。ですが、こうした課外における学習や活動の履歴については公教育機関の試験や評価等を受けることが出来ない為、その内容や成果を個人レベルで証明することは非常に困難です。
これまでは、学校の成績、学校歴等が本人の学習履歴を知る手掛かりとなってきましたが、その枠組みを越えて、個人が学び行動した内容そのものを認識し、評価できる仕組みを作ることで、学習者の学びの選択肢を大きく広げることが出来ます。
そこで、様々な学びのプロセスの記録を個人の財産として証明できる「eポートフォリオ」が重要な役割を果たすこととなり、サマデイは学習者中心のeポートフォリオとしてSNS型eポートフォリオ「Feelnote」を開発し2016年よりサービスを提供してきました。
今回はソニー・グローバルエデュケーションとの連携によりFeelnoteに記録される多様な学習や活動への信用性をより一層高める為、ブロックチェーン技術を導入。2019年2月よりその実証を行います。
今回のブロックチェーン実証はFeelnoteを利用する学校の特定の生徒を対象に行われます。内容は以下の通りです。
1.Feelnoteにユーザーがライフログ(活動記録)を投稿すると、投稿ごとに一意のハッシュ値を、Feelnoteからソニー・グローバルエデュケーションが運営するブロックチェーンに書き込む。
2.ブロックチェーンに登録されると、その時点で、その本人が確かに投稿した情報であることが保証される。
3.Feelnoteのユーザーは、Feelnoteの機能によって、これらの保証付ライフログの中から任意の記録を用いて、自身の活動のストーリーをまとめたポートフォリオを作成することができる。
4.作成されたポートフォリオを見る教員や大学・企業等の評価者は、ブロックチェーンにより、その真正性を確認することができる。
これにより、評価者は学習者の活動記録の追跡調査や事実確認を行うことなく、即座に真正性を確かめることができるようになります。それだけでなく、これまではデータの真正性を保証する方法の一つとして、公的機関等が中央集権型でデータ管理を行わざるを得ない状況でしたが、ブロックチェーンの利活用により、個人が一定の信用性を担保された環境下で自身のパーソナルデータを管理することができるようになり、「データポータビリティ」を実現するための取り組みともなります。
この実証をスタートとして、今後、Feelnoteは、作成されたポートフォリオの真正性を保証するデジタル証明書の発行、デジタル証明書自体のブロックチェーンへの登録などを進め、学習者が自由に学び、活動する記録を、自ら証明することのできる環境の実現を目指していくそうです。
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20代男性。都内名門高校卒業後、ベンチャー企業を経てコイン東京へ。二次元好きのセミプロゲーマー、好きが嵩じて仮想通貨やDappsゲーム、ブロックチェーン技術の世界にハマる。ゲーム知見と理数的素養から、最新の技術もカバーしつつ、プロジェクトの情報収集や分析を最も得意とする。
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