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  • 2019/01/23
  • 2019/01/23
  • コイン東京編集部 コイン東京編集部

イタリアの仮想通貨取引所BitGrailが破産宣言、昨年のNANOハッキング被害額は約204億円

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イタリアの仮想通貨取引所BitGrail(ビットグレイル)は、2018年1月21日にハッキング被害により1億9,500万ドル(約204憶円)相当の顧客の仮想通貨が奪われた事を公表しました。2019年1月22日、同社は破産を宣言しました。

2018年のハッキングと出口詐欺の疑念

BitGrailは、仮想通貨NANO(旧XRB)を取引できる主要なプラットフォームの1つでした。当時、BitGrail創設者のFrancesco Firano氏は、1700万枚のNANOトークンがハッカーに盗まれたことを明らかにしました。

ハックの発表から間もなく、一部ユーザーがBitGrailの計画的な出口詐欺を疑いました。仮想通貨NANOの開発チームでさえも、状況に疑問を抱きました。公式声明で、チームは次のように述べています;

「我々は現在、Firanoが長期間に渡ってBitGrail取引所の支払い能力について、NANO Coreチームとコミュニティをミスリードしてきたと信じるだけの、十分な理由を持っています。」

今月22日、同社は公式ディスコードで破産を宣言しました。Firano CEOは自身のツイッターでこれを認めました。

現在進行形の集団訴訟

一方、NANOチームとBitGrailは両方とも、現在、カリフォルニア州連邦裁判所で集団訴訟を受けています。原告は、NANO開発者を含めFrancesco Firano、BitGrail、その他4名を相手取り、詐欺と証券法の違反を訴えています。

2019年1月3日付けの訴状によると、NANO開発チームの言動のために、大規模な資産を失ったと主張しています。原告の1人、James Fabianは、BitGrailプラットフォームのハッキングで26000ドルを失ったという。弁護士によると、暗号開発チームが投資家に、NANOをBitGrailで購入してそこで保管する様に奨励したとして、証券法違反の容疑を指摘しています。訴状で原告は、次のように述べています。

「定義された期間を通して、被告は特定の投資ガイドを提供した。BitGrailを通じてXRBを購入するよう投資家に指示した。さらに、仮想通貨取引所が安全であり、投資資産を保護する上で信頼できると保証しました。」

NANOはBitGrailから身を引こうとしたと主張しています。BitGrailは当初、NANOに大量の流動性を提供しました。被告はXRB(当時)に関連するBitGrailの業務への関与を削除するために多大な努力を払ってきたと主張している。NANOは昨年10月に、BitGrailに対する訴訟を起こしてもいます。現在も大量のBitGrailの資産(NANO)は依然としてイタリア当局に差し押さえられています。

訴訟の行方は、NANOの位置づけとSEC(米国証券取引委員会)との関係を、裁判所がどう判断するかに委ねられています。NANOチームはSECに登録していません。

コインマーケットキャップによると、23日時点、仮想通貨NANOは1NANO=98.24円、時価総額130億円で市場29位にランクしています。


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