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  • 2019/02/28
  • 2019/02/28
  • コイン東京編集部 コイン東京編集部

Polymathがセキュリティトークンの規制に準拠した取引を分散型取引所で成功させる

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セキュリティトークン発行プラットフォームPolymath(POLY)はLoopring(LRC)と提携して、分散型取引所(DEX)でセキュリティトークン専用の試験的なピアツーピア取引を成功させました。規制に準拠した形で、セキュリティトークンの流動性を高める可能性があります。

規制に準拠したセキュリティトークンの流通管理

PolymathはLoopring(ループリング)のDEXプロトコルのスマートコントラクトを使用したテストにより、ST20トークンにおいて許可された当事者間の取引だけを承認できることを証明しました。

Polymathが作成したセキュリティトークン規格「ST20」は、より一般化的なイーサリアム標準規格「ERC400」に、トークンの送金制限を盛り込んだバージョンです。特定の基準が満たされている場合にのみ、ST20の保有や取引が可能です。

Polymathは「Cammazol」と名付けたST20トークンと、分散型取引所で使用される標準的なイーサリアムトークン「WETH」との試験取引を成功させました。

Polymathマーケティング長のGraeme Moore氏は、セキュリティトークンを分散型取引所でも準拠した方法で取引できることを実証できたと述べています;

「分散型取引所とセキュリティトークン発行者は、Polymathが構築した標準プロトコルを通じてコンプライアンスを維持できる事が実証されました。実際、証券発行者にとって、紙の株式証明書を使用する従来の資本市場システムよりもセキュリティトークンの方が、容易に規制に準拠できます。」

新たなシステムでは、取引が試行される度に送信マネージャモジュールが起動し、取引の実行可能性を調べます。送信マネージャは、トークン発行者が管理するホワイトリストを参照します。そしてバイヤーとセラーがトークン取引を許可されている場合のみ、取引が実行されます。

「トークンのライフサイクル全体を通じて、流通市場でコンプライアンスを維持できます」とMoore氏は語る。

Polymathの技術責任者であるAdam Dossa氏は、以下のように述べています;

「プロトコルのユーザーエクスペリエンスにフォーカスしているLoopringは、Polymathが開発したST20トークンに最適でした。ERC20の上に強化された機能セットをサポートするST20は、送信実行前の完全な検証を可能にします。」

PolymathとLoopring

セキュリティ(証券)トークン発行のプラットフォームとして設立されたPolymath(POLY)は、実際の証券発行を想定して強制移送や源泉徴収などの専用の機能を提供しています。現在までに100以上のトークンがPOLYプラットフォームに登録され、40以上のセキュリティトークンがネットワークに展開されています。Polyはまた、STO(セキュリティ・トークン・オファリング)の発行者・投資家などが評価できる基準の草案作成に、50人以上の専門家と取り組んでいます。

Loopringは、分散型取引所を構築するためのプロトコルです。スマートコントラクトの他、企業が分散型取引所を構築するのを助けるオープンソースのソフトウェアツールを提供しています。

STOとは

仮想通貨を用いた資金調達方法として、ICO(イニシャル・コイン・オファリング)は規制が整備されていないため問題視されてきました。特に、中国や米国などでは禁止されています。今後、金融商品関連法令に準拠した資金調達方法としてSTO(セキュリティ・トークン・オファリング)が注目されています。

あらかじめ金融商品の枠組みの中でトークン発行と資金調達を行い、ビジネスの収益を投資家へ分配することを目指すのがSTOです。STOとICOの違いは規制に則っているかいないかです。

STOは有価証券としての機能を持ち、従来のICOで問題視されていた詐欺的なトークンを購入してしまうリスクが少なくなります。一方で、STOはICOのように誰でも参加できるものではなくなります。投資家は参加要件を満たしているか確認する必要があります。


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