COIN TOKYO

  • 2019/03/03
  • 2019/03/03
  • コイン東京編集部 アオ

MARK.SPACE(マークスペース)のShamov氏、原田氏に独占インタビュー!実際のお店や生きている人々を仮想現実(VR・AR)に移していく

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仕事・趣味・勉学などを仮想現実で行えることを目的としたプロジェクト「MARK.SPACE(マークスペース)」。今回はマークスペース日本支部の原田氏とShamov氏に独占インタビューを行いました。「実際のお店や生きている人々を仮想現実(VR・AR)に移していく」という壮大なビジョンを、テクノロジーやビジネスの観点から語って頂きました。

マークスペースのプラットフォームを用いることで、家にいながら店舗でのショッピングやビジネスミーティング、学校の授業でさえもその場にいるような形で行うことが出来ます

―コイン東京
よろしくお願いいたします。まずは自己紹介をお願いできますでしょうか。


―原田さん
原田と申します。私は「会社経営」「投資」を行っています。そしてブロックチェーンの知識を活かして仮想通貨やブロックチェーンのプロジェクトのコンサルもしています。

もともとは一投資家としてマークスペースに投資していたのですが、投資をキッカケとした交流の中で内部の人と仲良くなり「是非日本での広告活動に携わりたい」と私から話をしたところ、マーケティングの業務をお願いされました。

―Shamovさん
Shamovと申します。私はロシアのモスクワ出身で、元々は学校の先生として生徒に数学を教えていました。その後、日本語学校に入って勉強をしたり、様々な企業で働いたり、自分の会社を立ち上げたりもしました。2017年の11月頃にマークスペースからスカウトを受けて、マークスペースの日本支部代表になりました。

マークスペースとは関係ありませんがYoutuberとしても活動しています。また日本の小説や映画をロシアに発信するためのライセンス業務などもやっています。

―コイン東京
ありがとうございます。続いてマークスペースはどういったプロジェクトなのか教えて頂けますでしょうか。


―原田さん
マークスペースは、一言で言えば「3D」と「VR」の技術を用いて、新たな仮想現実空間を作り出すプロジェクトです。既存のVRプロジェクトと違う点は、マークスペースが目指す仮想現実はゲーム的なものではなく、今この世界にある実際のお店や、生きている人々をそっくりそのまま移していこうとしている点です。

マークスペースのプラットフォームを用いることで、家にいながら店舗でのショッピングやビジネスミーティング、学校の授業でさえもその場にいるような形で行うことが出来ます。

―コイン東京
VRを用いたサービスプラットフォームで、新たな世界を生み出すのですね。


―原田さん
キャラクターを作って育成を行い、仮想現実の中だけでお金持ちになるようなゲーム的な世界ではありません。ビジネスを行えば実際に利益が出て、ショッピングを行えば商品が家に届くなど、現実世界との垣根を無くし、仮想現実での行いが実世界に影響を与えるようなプラットフォームです。

また、マークスペースはプラットフォームなので、個人や法人を問わずに自分自身の3D空間を作成することが可能です。個人がお店を出したり、趣味を披露したりなど、サービスやコンテンツを提供することが出来るので、既存のVRにありがちな問題であるコンテンツ不足に陥らないということも重要なポイントです。

他にもマークスペースだけが持つ様々な独自技術があります。特許を申請しているものもあります。

―コイン東京
例えばどんな技術を備えているのでしょうか。


―原田さん
例を一つ挙げると「MOSL」というものがあります。

MOSLは独自の開発言語で、VR空間の中にあるオブジェクトを表示だけでなく、特定の要素に合わせた動きなどを表現させることが出来ます。こういったVRに対する技術力も他との大きな違いになるのではないかと思います。

VRのプロジェクトという観点で見ればブロックチェーンと仮想通貨を組み込むコンセプト自体も特徴かもしれませんね。

―コイン東京
技術力が大きな強みなのですね。その技術力を生み出すチームのバックグラウンドを教えて頂けますでしょうか。


―Shamovさん
マークスペースのプログラマーの一人は25年間様々なプロジェクトで功績を残していて、Co-Founderは12年間マーケティングの業務に就いていました。素晴らしい実績と経験を持つメンバーが集まっています。今一人一人説明するのは時間がいくらあっても足らないので、是非公式サイトからプロフィールを見て頂ければと思います。

―コイン東京
様々な業界の経験を持つ方が集まっているのですね。現在人材不足に悩んでいるブロックチェーンプロジェクトは多いと思うのですが、マークスペースはどのようにして優秀な人材を集めてきたのでしょうか。


―Shamovさん
マークスペースのCEOと、技術チームのコアとなるメイン開発者は、このプロジェクトが始まる前から繋がりがあります。以前に違うプロジェクトを一緒にやっていました。その開発者はロシア人なのですが、業界の中では結構有名で、その人と共にプロジェクトを進めたいと思った人が続々と集まり、技術力の高いチームが生み出されました。

―コイン東京
開発チームはロシアにあるのですね。マークスペースは日本にも拠点を構えているとのことですが、そちらは現在何名ほどいらっしゃるのでしょうか。


―Shamovさん
そうですね。ロシアのモスクワに開発チームの拠点があります。日本の拠点は現在4人いて、規模拡大のために採用活動を続けている状態です。マークスペース全体としては70人程度ですね。

―コイン東京
グローバルな展開を目指しているのですね。ちなみにですが、日本にも拠点を置いた理由はどういったものなのでしょうか。


―原田さん
まず1つは、日本の投資家さんはVR技術への注目度が高いという点です。そこでICOを行う上で、投資家さんへ向けて手厚いフォローを行う必要があると考えました。

またブランディング力の高い日本企業と提携するために、営業活動を行いたいというのも一つの理由です。現在、有名百貨店である三越伊勢丹のSPA事業部ナンバートゥエンティワン営業部と業務協業を進行中です。

今後、日本を起点に韓国やシンガポール、タイ等といったアジアに向けた活動へと広げていく予定です。

―コイン東京
大手百貨店との提携の話があるというのは凄いですね。今後グローバルな展開を考えているとのことですが、マークスペースが考える一番重要な市場はどこになるのでしょうか。


―原田さん
やはり日本、中国、韓国を含めたアジア圏ですね。

マークスペース内でのアバター(自分)の今後は、3Dスキャンを用いて自分の見た目のままマークスペースを楽しめるようにする予定です。

―コイン東京
ありがとうございます。それではプロジェクトについて話を戻したいのですが、マークスペースが作るプラットフォームにブロックチェーンが必要になる理由は一体どういったものなのでしょうか。


―Shamovさん
マークスペースにブロックチェーンと仮想通貨を導入する理由は、ショッピングや映画を見るなどの仮想現実内での経済活動に、国の垣根を越えた基軸通貨が必要になるという点です。

マークスペース内には「ユニット」という、現実世界で言う「土地」があるのですが、通貨を含めそういったものを分散型台帳で管理し、所有権や履歴などを不正に改ざんされることがないようにブロックチェーン技術を採用しています。また中央集権型の管理では仮想現実内で起こる数多くのトランザクションを処理できない可能性があることも大きな理由の一つですね。

他には、マークスペースという広大な世界を作り出すために、個人のPCリソースを借りる代わりに報酬を渡す「分散レンダリング」というシステムを導入しているという点もあります。

―コイン東京
マークスペースは去年の1月にICOを行ったと思うのですが、その際どれぐらいの資金調達が行われたのでしょうか。


―原田さん
当時のレートで15億円ほどですね。その内8億円ほどは日本の投資家さんからでした。

―コイン東京
全体の半分以上となると、先ほど仰って頂いたように日本はかなり重要な拠点となっているようですね。現在マークスペースのコミュニティにはどれぐらいの人数が参加しているのでしょうか。


―原田さん
まだプラットフォーム自体は稼働していないので、テレグラムやTwitterなどのコミュニティに限った話になりますが、現在7万5千人ほどのユーザーが参加しています。その内2万2千人ほどが投資家さんですね。

プラットフォーム自体は2020年にグランドオープンを予定しており、それまでは実装された機能を少しずつ公開していく予定です。

―コイン東京
既に数多くの方が注目しているのですね。先ほど少しお伺いしたのですが、プラットフォームに参加する企業や個人に対して、それぞれどういったメリットや楽しみ方があるのかを教えて頂いてよろしいでしょうか。


―原田さん
企業は、先ほど話に挙がったマークスペース内の土地であるユニットを獲得することでビジネスを開始することができます。ビジネスの内容はどんなものでも構いません。自分自身のお店を開くことも可能です。

現実世界でお店を開くのは土地の確保であったり、店舗の費用だったり、準備も運営も大変なことだらけですが、マークスペース内であれば比較的簡単に自分だけのお店を持つことが出来ます。

また一般的なショッピングサイトと違いVR空間なので、お店の内装や商品の配列などを自由に決めることが出来、より自由な表現が可能となります。

土地を持っていない一般的なユーザーも、実際に外へ出かけるようにマークスペースの世界を楽しむことができます。例えばユーザーがマークスペースの中でジャケットを買ったとすると、現実世界では実際の商品が届き、マークスペースではそのジャケットのデジタル版を入手することができるので、両方の世界でお洒落を楽しむことも出来ます。

―コイン東京
なるほど、利便性が高いですね。


―原田さん
他にも、例えばハーバード大学に入りたいけど留学などをする金銭的な余裕がない人が、マークスペースであれば実際の距離を気にすることなく望んだ学校に通い、授業を受けることが出来ます。マークスペース内での学業は現実世界でのものと同じ意味を持つので、提携先が増えれば幅広い学びの機会を得ることもできます。

因みに、現在マークスペース内でのアバター(自分)の今後は、3Dスキャンを用いて自分の見た目のままマークスペースを楽しめるようにする予定です。

このようにマークスペースでは、食べる・飲む・寝る以外の、文字通り全てを現実世界より気軽に得ることが出来るようになります。


―コイン東京
正に夢の世界ですね。マークスペースという広大な世界を作り上げていく上で膨大な個人情報などを取り扱うことになると思うのですが、セキュリティ対策などはどのようになっているのでしょうか。また、グローバルな人種がマークスペースに参加した時、それぞれの国の法規的な規制はどうなるのでしょうか。


―原田さん
仰って頂いた通り、個人情報の取扱いは一番重要な課題だと思っています。マークスペースでも独自の技術を用いることで絶対に外部への流出が起こらない仕組みを開発し、GDPR等の各国の規則にも対応できるよう準備を進めています。

また、法律については様々な国の人が参加した時、マークスペースという一つの大きな空間にどういった影響を与えるのか正直なところ現状明確にはわかりません。

―コイン東京
ありがとうございます。それでは最後にマークスペースのロードマップについて、次の一番大きなマイルストーンは何でしょうか。


―Shamovさん
近々、マークスペースにショッピング機能が追加されます。また、2019年の3月か4月ぐらいにオフィスなどを開くことが出来るビジネスエリアをオープンさせる予定です。

この2つが直近の大きな要素ですね。開発はしっかりとロードマップ通りに進んでいますので、皆さん楽しみにしていてくださいね。

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