COIN TOKYO

  • 2019/03/15
  • 2019/03/15
  • コイン東京編集部 新崎優太

東証一部のモバイルファクトリーがDAppsに特化した検索サイト「FinDApps」ベータ版オープン!運営者の髙橋秀彰氏にインタビュー

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株式会社モバイルファクトリーの 100%子会社である株式会社ビットファクトリーは、ブロックチェーンゲームとアプリ(DApps)に特化した検索サイト「FinDApps(ファインダップス)」のベータ版をオープンしました。

そこで、ビットファクトリーのブロックチェーンマネージャーを務める高橋氏に「サービスの概要」「立ち上げの背景」などを取材させて頂きました。

また、ビットファクトリーのCEOに就任予定の深井さんにも「今後のビットファクトリーの展望」「現在のブロックチェーン業界の課題」などについて、いくつか質問させて頂いています。

FinDApps公式サイト

―コイン東京
本日はよろしくお願いいたします。モバイルファクトリーから2/25にリリースしたサービス「FinDApps ベータ版」について詳しく教えて頂けますでしょうか。


―髙橋さん
FinDAppsは簡単に説明すると「DAppsを検索するプラットフォーム」になります。現在DAppsがものすごい勢いで増えているのですが、自分に合ったDAppsをどのように探せば良いのかイマイチ分からない状況ですよね。そしてDAppsを見つけたとしても、それが安全なのかどうかも個人ではなかなか判断が難しいです。

FinDAppsにはユーザーがDAppsを見つける為のDAppsレコメンド機能があります。FinDAppsに掲載されるDAppsは、弊社による審査をクリアしているので、安心して使うことが出来ます。そして検索ツールを使うことで、自身に合ったDAppsも簡単に探せます。

―コイン東京
たしかに、現状ですとユーザーは「世にはどんなDAppsがあるのか」を知ることが難しい状況ですよね。何故そのような状況になっていると思いますか。


―髙橋さん
DAppsユーザーに対してアンケートを取ったことがあるのですが、ユーザーが世に出ているDAppsを知る方法は「メディアや著名人の紹介」「公式による告知」がほとんどだったんですね。

アンテナを高く張っている人であれば問題ないのかもしれません。しかし、「DAppsに興味はあるけど、どうすれば良いか分からない・・・」という初心者の人にとっては、かなりハードルが高い状況なのではないかと思います。

FinDAppsを通じて、そういった初心者の方に自分に合ったDAppsをオススメしてあげることによって、参入ユーザーが増えていくのではないかと考えております。

―コイン東京
ありがとうございます。FinDAppsに掲載するための”DAppsの選定基準”は、具体的にはどういったものになるのでしょうか。


―髙橋さん
簡単なもので言えば、賭博に該当するものではないかどうか、公序良俗に反するものではないかどうか、当然のことではありますがSCAMに該当するものではないか、日本の法に反するものではないかなどです。技術的な審査というよりは、DAppsのテーマやコンセプトが大きなポイントとなっていますね。

―コイン東京
FinDAppsへのDApps申請は既に受付しているのでしょうか。


―髙橋さん
2月25日より開始しています。国内大手のDAppsにはこちらから声をかけさせて頂いていて、既に「マイクリプトヒーローズ」「くりぷ豚」「ALIS」などを掲載しています。

今後は海外のDAppsの掲載も積極的に行いたいと思っています。

―コイン東京
FinDAppsの機能として「検索バー」というものがあったと思うのですが、こちらはどういったものでしょうか。


―髙橋さん
これはグーグルプレイストアをイメージしてもらうと分かりやすいと思います。タイトルやDAppsの説明文の一部などを検索ワードとして調べることが出来ます。

―コイン東京
ありがとうございます。少し話題が変わるのですが、髙橋さんが考えるDAppsのメリットとはどういったものでしょうか。またDAppsが発展していくにあたって、検索以外に必要な要素などありましたら、教えて頂ければ幸いです。


―高橋さん
やはりアプリ内のデータに財産権が生まれるという点と、中央管理を通さずにユーザー同士でトレードできることに大きなメリットがあると思います。

今後発展していくためには、投機以外の魅力ができることだと思います。現状DAppsで入手したトークンは、そのまま法定通貨に換えることが多いと思うのですが、そのトークンを別のDAppsで利用するという循環が出来上がっていけば、より業界全体が盛り上がっていくのではないかと感じています。

―コイン東京
確かに現状はDAppsでトークンを手に入れて、それを換金することがゴールという雰囲気がありますよね。最後に、読者にメッセージがありましたらお願いいたします。


―髙橋さん
FinDAppsは始まったばかりのサービスですので、DAppsの掲載数がそこまで多くはありません。今後サービス認知の向上を図り、世の中にある全てのDAppsが掲載されているような状況を目指していきますので、開発者の方は是非お声をかけて頂けますと幸いです。

ビットファクトリーについて

―コイン東京
それではビットファクトリーの深井さんに話を移していきたいと思うのですが、ビットファクトリーが持つミッションについて教えて頂けますでしょうか。


―深井さん
ビットファクトリーはモバイルファクトリーグループの中で、ブロックチェーンビジネスを推進する為の会社です。先ほど髙橋から話があったように、これから数年でブロックチェーン業界、中でもDAppsの分野は盛り上がってくると思うので、我々としてはこの分野が世間に浸透していく為のお手伝いができればと考えています。

―コイン東京
ブロックチェーンの認知も少しずつ広がってきて、この分野に参画する企業も増えてきていますよね。


―深井さん
そうですね。しかしサービスが増えてきたとはいえ、一般的に見ればまだまだマニアックな分野だとは思うので、これからサービス数の増加と、技術自体の進歩によって、ブロックチェーン・DAppsをよく知らない人でも「知らずの内に触れていた」という状況にしていきたいです。

―コイン東京
世間では「ブロックチェーンは一般浸透していくには、技術的にまだ多くの欠陥を抱えている」という話も聞きますが、深井さんはどのように考えられていますか。


―深井さん
おっしゃる通り、DApps開発や利用においては「手数料」「スケーラビリティ」など、解決すべき課題があります。

多くのDAppsがイーサリアムをプラットフォームとして用いている以上、どうしてもユーザーにガス代が発生してしまうことは課題ですね。

―コイン東京
イーサリアムのガス代に関しては、これからのイーサリアムのアップデートで解決されるものなのでしょうか。それとも他のプラットフォームに移行する流れとなるのでしょうか。


―深井さん
イーサリアムが最近発表したアップデートで、ある程度の指針が立ちましたが、まだまだ全て解決できたとは言えない状況でしょう。

―髙橋さん
イーサリアムの仕組み上、完全に手数料を0にしてしまうと悪意のあるユーザーが無限にトランザクションを発生させて、全体に悪影響を及ぼすことが出来てしまうので、手数料を完全撤廃ということは現状しないと思います。

―深井さん
そしてイーサリアム上でDAppsを構築する際、開発者はSolidityという特殊な開発言語を習得しなければならないという点もハードルが高いかもしれませんね。

こちらに関しては解決策として、弊社が提供しているUniqys Kitや他のプラットフォームなど、汎用言語だけで開発ができるようになっています。

また、ブロックチェーン技術はモバイル環境に弱いということも課題点です。ウォレットアプリなどを導入しないと使えない、といったものも多いので、弊社が持つQuragéなどのソリューションを通して解決していきたいと思っています。

―コイン東京
様々なプラットフォームやDAppsプロジェクトを研究されていると思うのですが、注目しているプロジェクトはありますか。


―深井さん
やはりEOSやIOSTなど、イーサリアム以外のプラットフォームが今後どうなっていくのかということが一番気になりますね。

ブロックチェーン自体が現在過渡期という印象があるので、我々としても社会がどのプラットフォームを選んでいくのか興味深く見ています。

―コイン東京
ありがとうございます。御社はもともとゲームの開発会社だと思うのですが、DAppsゲームの参入は考えられているのでしょうか。


―深井さん
DAppsはデータ資産の所有権を主張できるという点から、やはりゲームの親和性が高いと思っています。弊社もゲーム事業を手がけておりますので、Dappsゲーム開発は引き続き有力な選択肢となります。

実はブロックチェーン事業を開始した段階でDAppsゲーム開発も行っていたのですが、その時にブロックチェーンの解決すべき課題に気付き、まずはその課題をクリアするべきだと判断した感じですね。

―コイン東京
それでは最後の質問になるのですが、ビットファクトリーの今後の展望を教えて頂けますでしょうか。


―深井さん
ブロックチェーンという幅広い分野の中で我々が事業を行っているのは、DAppsというアプリケーション部分で、利用者が実際に触れるサービスの領域となっています。今後、利用者一人一人が不自由なく気軽にDAppsを利用できるような社会となるよう、できることを一つ一つやっていきたいというのが今後の展望ですね。

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