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  • 2019/05/30
  • 2019/05/30
  • コイン東京編集部 コイン東京編集部

ジーキャッシュ(ZEC)のウォレット「Zepio」がリリース、秘匿取引の利用促進に期待が高まる

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@andrenevesより
29日、ジーキャッシュ・ファウンデーションはプライバシーを重視したデスクトップウォレット「Zepio」をリリースしました。仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)の保管と送信が可能なZepioウォレットは、デフォルトでZECの「シールド・トランザクション(秘匿取引)」が利用できます。これは、個人取引の取り込みを促進する上で重要なステップとなります。

秘匿取引の利用促進に役立つウォレット

ジーキャッシュは、通常のトランザクションに加えて、シールド・トランザクションを提供しています。プライバシー性能を備えたシールド・トランザクションにより、ユーザーは送金額や送信者のアドレスなど、取引の詳細を隠すことができます。

同じプライバシー通貨のモネロ(XMR)とは異なり、ジーキャッシュは基本設定ではプライベートではありません。トランザクションを非公開にするには、送信者と受信者の両方が"z"で始まる「シールドアドレス」を使用する必要があります。4月のシールド・トランザクション数は、全体のわずか1%強でした。

ジーキャッシュは秘匿技術にゼロ知識証明(Zk-Snarks)を使用しています。これは、秘密自体を明かさずに秘密の所有を証明する技術です。しかし、ゼロ知識証明は計算量が多いため、ブロックチェーンが重たくなる欠点があります。

しかし昨年、ジーキャッシュは、シールド・トランザクションの大幅な効率改善をもたらすネットワークアップグレードプロトコル「Sapling」を実行しました。このフォークにより、ZECブロックチェーンのシールドアドレスの発行にかかる時間の短縮や、取引を実行する際のメモリ使用量の削減など、プロセスの改善が見込まれています。

現在、ジーキャッシュのシールド・トランザクションに対する主な課題は、それがオプトインのままだということです。依然として、取引当事者がシールドアドレスを選択する必要があります。

Sapling対応のZepioウォレットは、デフォルトでシールド・アドレスを選択するため、シールド・トランザクションの使用量が劇的に増加すると期待されています。

Zepioウォレットは、「macOS、Linux、Windows」で利用可能です。Zepioは、オープンソースツールを使用して構築されました。コミュニティはウォレットのコードをチェックして、開発に取り入れることもできます。

4月にジーキャッシュ(ZEC)の開発企業Electric Coin Companyは、「ZCashリファレンスウォレット」をリリースしました。これは、ZCash対応のモバイルウォレットで、シールドアドレスを実装するための参照情報です。独立系開発者にとって、ジーキャッシュのライト(軽量)ウォレットを作成するために、有用な設計図となります。

仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)は、エコシステム拡大に向けてツールが整いつつある様です。


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