COIN TOKYO

  • 2019/06/12
  • 2019/06/12
  • コイン東京編集部 新崎優太

bajjiのCEO小林慎和氏に独占インタビュー!「そろそろ誰かがFacebookを打ち負かすとき」

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この度はbajjiのCEO小林慎和氏に独占インタビューを行わせて頂きました。bajjiはブロックチェーン×SNSのプロジェクトで「人と人との信頼を可視化する」をビジョンとしています。bajjiが挑戦する新たなWeb時代の幕開け、そしてLastRoots(c0ban)時代の貴重な経験談など、様々なお話を聞かせて頂きました。

「Likeを押し放題、フォローし放題、リツイートし放題の状況です。フォロワーが10万人いたとしても、実際にファンなのかどうかも分からないです。なので『bajji』で人と人との間の信頼を可視化できないかなと考えました。そろそろ誰かがFacebookを打ち負かす時だと思っています。」-小林慎和氏



bajjiベータ版リリース記念イベントが6月24日に開催!fabbit Global Gateway “Otemachi”にて


―コイン東京
よろしくお願いいたします。さっそくbajjiについて聞かせて頂きたいところですが、小林さんにはLastRoots(c0ban)時代にもインタビューを行わせて頂きましたので、その続きとしまして、まずは「LastRootsの代表を退任した経緯」を教えていただければと思います。


―小林さん
一番大きい理由は去年のZaifでのハッキング事件ですね。c0ban取引所はみなし業者だったのですが、その事件の影響で「仮想通貨交換業」の登録条件が更に厳しくなりました。

コインチェックはマネックス、みんなのビットコインは楽天、このように大手企業の力を借りなければクリアできなくなりました。去年の後半は相場も下落していたので、生き残りをかけて資本パートナーを探した次第です。

―コイン東京
c0banは「日本初のICOの成功」「取引所の運営」「c0ban.TV」など、様々な軌跡を残してきた国内唯一のプロジェクトだと思います。c0banをハンドリングしてきて、小林さんが感じたことを教えて頂きたいです。


―小林さん
「サービスを拡大していくこと」「活用される仮想通貨の価値をあげていくこと」「日本の金融規制に沿った態勢を整備しなければならないこと」、この三つを考えなくてはならないのですが、この三つの利害関係が反することが多かったです。これは始める時には気づいていないことでした。サービスを立ち上げるだけでも大変なのですが、利害関係の反する三つを同時にやらなければいけません。

―コイン東京
これから「ブロックチェーンプロジェクト」を始めようとするスタートアップに一言なにか送るとしたら、どのようなことを伝えますか。


―小林さん
現時点では流通する仮想通貨は活用しない方が良いと思います。NFTなどで構築しないと、前述した三つを同時にマネジメントする必要があります。インセンティブを活用したトークンエコノミーは確かに面白いのですが、かなりハードルが高いのも事実です。

もし始めるとしても、扱うコインは自分たちのトークンではなく、利害の関係ないビットコインやイーサリアムのようなもの、もしくは複数のコインに対応できるようなサービスが良いと思います。

―コイン東京
貴重なご意見をありがとうございます。それでは今回の新サービスである『bajji』についてお聞きしていきたいと思います。


―小林さん
かしこまりました。まずは『bajji』の説明をする前に「Web2.0」の話をさせて頂きます。インターネットの登場により、人と人が繋がりやすくなり、実際に20億人以上が繋がりました。情報の拡散がもの凄い速度で行われるようになったのです。

ただし、最近はフェイクニュースも非常に目につきます。Instagramで人の目を惹きつけるためにゴージャスライフを演出するのも、一種のフェイクニュースかもしれません。

新しい情報がキャッチしやすくなったのですが、どの情報が信頼できるのかが分かりづらくなっています。コンタクトはとりやすいのに、実際に会ってみないと分からない人が多いというのもそうです。

―コイン東京
便利だけれど、どこか不便といった状況ですね。


―小林さん
真実かどうか、価値があるのかどうか、信頼できるのかどうかというのが分かりづらくなっています。それがなぜ起こっているのかというと「無料」「無制限」だからだと思っています。

Likeを押し放題、フォローし放題、リツイートし放題の状況です。フォロワーが10万人いたとしても、実際にファンなのかどうかも分からないです。なので『bajji』で人と人との間の信頼を可視化できないかなと考えました。そろそろ誰かがFacebookを打ち負かす時だと思っています。

「95年のWindowsやYahoo!に始まり、その後にFacebookやTwitterやInstagram、そしてTikTokなどが現れました。たしかに便利になって、そして面白いのですが、無料で無制限で急拡大した歪みがでてきていると思います。事業者も利用者も社会も新しいWEB社会を手探りしているので、『bajji』によってWeb社会がこうなるというのを示したいです。」-小林慎和氏



―コイン東京
ありがとうございます。実際にどのようにして「人と人との間の信頼を可視化」していくのでしょうか。


―小林さん
Uberやメルカリで、会ったことのない人を安心して選べるようになりましたよね。それはレーティングがついているからです。実際にUberを使った人は、レーティングで選んでいるだけで、商品を受け取ったあとはその人の名前すら憶えていないと思います。しかし過去の実績の蓄積があるからこそ、信用できるのです。

トラスト(信頼)は、レピュテーション、期待値、正直かどうかなどの様々な要因で決まってくると思うのですが、ビッグデータ時代でもそういった情報は分からないのです。それを『bajji』によって可視化していきたいと思っています。

過去の流れを振り返ってみると、TV、新聞、雑誌 検索、バナー、クリック、動画、炎上、個人サロン・・・次はもっと本質的なものが必要とされてくると思います。bajjiは胸につける「バッジ」と同じ意味で、誰かにもらったbajjiを掲げてもらい、信頼を可視化していきたいです。

―コイン東京
信頼の証であるbajjiを贈ったりSNSを通して、貰ったりできるんですね。


―小林さん
贈れるbajjiの数には制限をつけていこうと思っています。無くなったら買う必要があります。お手軽じゃなくなるので、本当に「この人は信頼できる」と思わないとを贈ることができなくなります。ユーザーは吟味してbajjiを贈り、その履歴をブロックチェーンに刻みます。

刻めるものは二通りありまして「リアルに出会ったこと(エンカウント)を刻む」「信頼の証(bajji)を贈ったこと/もらったことを刻む」なのですが、エンカウントは無制限に刻めます。贈れるbajjiの数には制限があります。

―コイン東京
オンライン上だけで完結せず、リアルな世界にもリンクしているのですね。


―小林さん
すこし話が変わるのですが、私はプレゼントをもらうのが苦手だったりします。貰ったプレゼントが「本当に欲しかったもの」ではない場合が多いからです。せっかく買ってもらったのに、それを十分に楽しめないと心残りが出来ます。

なので、bajjiは21世紀のギフトにもなり得ると思っています。貰っても決して邪魔になりませんし、ブロックチェーン上に貰った事実が記録されるので、他の人から「何か良いことを行った人」と分かるはずです。

「リアルでのエンカウント」「限りあるbajjiを贈った」「限りあるbajjiを貰った」この三つからbajjiスコアが算出されます。

―コイン東京
bajjiを贈った人も、パーソナルブランディングとなるのですね。


―小林さん
そしてbajjiスコアによってランキングが作られ、上位の人からリワードとして分配されます。スコアを高めるには「リアルに動く」「リアルに人と会う」「bajjiを贈る」「bajjiを貰う」、それはその人の自己成長の軌跡でもあって、しかもリワードとして返ってきます。

皆さんは「相談に乗ってよ」と誰かに相談して、アドバイスを貰ったことがあると思うのですが、良い人ほど時間を費やして相談に乗ってくれますよね。相談された側は、自身の時間を削って、社会的に大きな貢献をしているのですが、それが表立って評価されることはあまりありません。そこでそういった人にも、リワードで返ってくる仕組みとなっています。

―コイン東京
リワードは円として出金することもできるのでしょうか。


―小林さん
リワードはbajji内で更に活用することもできますし、円として出金することもできます。つまりbajjiでお金を稼ぐこともできます。

世界展開もすぐに狙っていきます。英語でピッチを行ったところ、海外の人にウケていたので、なるべく早く着手したいですね。

―コイン東京
世界展開となると資金も必要になると思うのですが、資金調達は行う予定でしょうか。


―小林さん
資金調達も募集中です。興味がありましたら、ぜひご連絡を頂ければと思います。

―コイン東京
最後の質問になりますが、『bajji』のローンチによって「どんな変化」がもたらされると思いますか。


―小林さん
本当のWeb社会が創造されると思っています。95年のWindowsやYahoo!に始まり、その後にFacebookやTwitterやInstagram、そしてTikTokなどが現れました。たしかに便利になって、そして面白いのですが、無料で無制限で急拡大した歪みがでてきていると思います。事業者も利用者も社会も新しいWEB社会を手探りしているので、『bajji』によってWeb社会がこうなるというのを示したいです。

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