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  • 2019/06/18
  • 2019/06/18
  • コイン東京編集部 コイン東京編集部

パリティ社がジーキャッシュ(ZEC)のクライアントをリリース、「Polkadotとの連携の可能性」に期待も

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6月17日にジーキャッシュ財団は、ブロックチェーン企業パリティ・テクノロジーズと共同で、仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)用の新しいオープンソースクライアント「Zebra」をリリースしました。

同日、仮想通貨ジーキャッシュ(ZEC)は、約10%急騰しました。18日午前に1ZEC=11,175円、時価総額757億円で市場23位にランクしています。

Zebraクライアントがジーキャッシュ上の開発を促進

新しいソフトウェアクライアント「Zebra」は、開発者がネットワーク上でコードを書くのをより簡単になるように設計されています。ZebraはRustプログラミング言語で書かれていますが、元のジーキャッシュクライアント「Zcashd」はビットコイン(BTC)のコードから派生したもので、C ++で書かれています。Rustは、一般に、アプリケーションをコーディングする上でより安全な方法と見なされています。C ++よりも、はるかに普及しています。

さらにZebraクライアントは、実装固有のバグを検出する手段や、合意メカニズムに関連する問題を回避する手段を持つ等、ジーキャッシュのパフォーマンスを向上させるように設計されています。

パリティ・テクノロジーズは、これまでに「Parity Ethereum」など3つの仮想通貨クライアントを構築しました。パリティのCTO(最高技術責任者)のフレデリック・ハリソン氏は、最新クライアントの利点について以下のように述べています;

「複数のクライアント実装により、彼らが慣れ親しんだ言語で貢献し始めることができ、より多くの開発者を引き付けるだろう。Zebraを使えば、Rust開発者は簡単にZcashをハッキングし、貢献することができます。」

将来のPolkadotブリッジの基礎に

リリースによると、このプロジェクトは、ブロックチェーンクライアントの構築におけるパリティの経験と、ジーキャッシュ財団のゼロ知識証明に関する専門知識を結び付けたものです。また、将来的なPolkadot(ポルカドット)とジーキャッシュ(ZEC)の連携の可能性が示唆されています。

「ジーキャッシュクライアントの作業を通して、構築に必要な洞察と専門知識を得る一方で、将来のPolkadotブリッジの基礎を築きました。同時に、ジーキャッシュ財団はこれを実現できました。クライアントの実装を素早く開始し、zcashdの便利で競争力のある代替手段を作成しました。」


ブロックチェーン間の相互運用性プロトコルであるPolkadotポルカドット)は、イーサリアムの共同創設者Gavin Wood(ギャビン・ウッド)氏が考案し、Parity Technologiesと共に構築されている、スイスのWeb3 Foundation傘下のプロジェクトです。

Polkadotは、ブロックチェーン間通信のためのフレームワークを提供する事で、異なるブロックチェーン上のアプリケーション、資金、データを含む共有するネットワークを構築しています。例えば、ブロックチェーンを新たに構築する開発者は、Polkadotを利用する事で、連携プロジェクトの全機能(ゼロ知識証明や、スマートコントラクトなど)をアプリケーションに組み込む事ができます。

ソース:Polkadot

同社は2019年Q3のメインネットローンチに向けて、連携プロジェクト「パラチェーン」を募っています。ポルカドットの構想では、例として、ジーキャッシュのゼロ知識証明「ZK-snarks(匿名性)」の導入が期待されています。今回のリリースを受けて一層期待が高まっていると考えられます。


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