該当するEIP(イーサリアム・改善提案)は以下の2つです。
EIP 2024:仮想マシンに「BLAKE 2」と呼ばれるハッシュ関数のプリコンパイルが追加される。BLAKE2は、SHA-3などの他の従来のハッシュ関数よりもブロックチェーンデータの検証および認証が速い。BLAKE2は、プライバシーコインZEC(ジーキャッシュやドメイン名プラットフォームHandshakeなどの仮想通貨プロジェクトで使用されています。
EIP 2024は、「Blake2B」というBlake2用の別バージョンのプリコンパイルも備えています。EIP 2024の提案者の一人ジェームズ・ハンコック氏によると、BLAKE2Bは、イーサリアムメインネットワークでジーキャッシュ(ZEC)と相互運用できることを意味します。
EIP 1702:「アカウントのバージョン管理」と呼ばれる方法を導入し、イーサリアム仮想マシンのアップグレードやネットワークへの新しい仮想マシンの導入をより簡単にする目的。
Parity Technologiesの開発者ウェイ・タン氏によって書かれたEIP 1702は、開発者がプログラミング言語とパフォーマンスをシームレスな実行を可能にするウェブアセンブリ・コードを特徴とします。
アカウントのバージョン管理を許可することで、異なる時期に作成されたコントラクトに対して異なる仮想マシンを実行できます。これにより、「既存のコントラクトを機能させながら、最新の機能を実装できるようになる。」とタン氏は語っています。
スマートコントラクトは、分散型アプリケーション(dapp)の実行コードであり、イーサリアム仮想マシンを通してコンパイルされ実行されます。現在のイーサリアム仮想マシンは、長期的にはウェブアセンブリ・コードにアップグレードされる見込みです。開発者にとって、プログラミング言語とパフォーマンスに関して柔軟性が増します。
6月22日から24日にかけて開催された会議「Zcon1」での開発組織summa.oneとkeep.networkの発表によると、ジーキャッシュ(ZEC)とイーサリアム(ETH)のクロスチェーン構想が進められている様だ。ジーキャッシュのシールドトランザクション(情報を隠す取引)はブロックチェーンデータが重たくなる性質がある。
仮に、EIP 2024の実装によりジーキャッシュをイーサアムにペッグした所謂「Wrapped ZEC(WZEC)」が実現すれば、より手軽にジーキャッシュのプライバシー性を享受できるようになるかもしれない。
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