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  • 2019/07/16
  • 2019/07/16
  • コイン東京編集部 コイン東京編集部

なぜイーサリアム(ETH)は1日で20%も減少したのか?-Skew調べ

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イーサリアム(ETH)の下落原因
14日、ビットコイン(BTC)が10%減少した一方で、イーサリアム(ETH)は20%減少しました。背景は不明ですが、直接的なトリガーは欧州の仮想通貨取引所Bitstampで、15,000枚もの大量のETHが売却された事です。イーサリアムは、1ETH=260ドル台から190ドルへと一時的に急落し、227.58ドル(24,578円)の終値を付けました。



14日17時頃のBitstamp、ETHUSD

デリバティブ商品への売却圧力を生む

さらにBitstampでの大量売却は、デリバティブ市場でも売却圧力を引き起こました。BitMEXのデリバティブ契約「永久スワップ」のインデックスの33%は、Bitstampで構成されています。

ソース:@skew_markets

分析機関Skewによると、BitMEXの永久スワップはBitstampのETHUSDの価格を20ドル下回り、非常に珍しい7%の割引価格で取引されました。14日、BitMEXの永久スワップは、24時間で6億ドル以上の出来高を処理しました。これは、Bitstampの3,300万ドルのおよそ20倍の規模です。

その後、BitMEXのドル建てのオープンインタレスト(未決済建玉)は45%減少しました。この現象は5月17日に起きた、Bitstampでの5,000 BTCの大量売却を想起させます。この日、ビットコイン(BTC)の価格は数分以内に約7800ドルから6700ドル(737,000円)に急落しました。これは、デリバティブ取引所BitMEXで、ロングポジションの強制清算を引き起こしました

同様に、7月14日にイーサリアムの永久スワップも多くの強制清算を引き起こし、BitMEXの保険ファンドを縮小させました。

Skewによると、こうした状況は、流動性の低い環境で基礎となるインデックスを形成する「デリバティブ取引の構造上の課題」を反映しています。BitMEXのインデックスは、5月22日にKrakenを加えました。以前はCoinbaseとBitstampが50%ずつ構成していました。

Skewは、デリバティブ市場に対して、現物市場の相対的な規模を拡大するため、レバレッジの削減を提唱しました。

イーサリアムの分散型金融(De-Fi)への影響

イーサリアム(ETH)は、より発展した分散型マージン取引エコシステムを持っています。14日の大量売却は、Maker DaoやdYdXのようなプラットフォームで、ETHを担保とする契約の清算を引き起こしました。

Three Arrows CapitalのSu Zhu氏によると、DeFiエコシステムでは、これまでで最大のETHコントラクトの清算が観測されました。


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