株式やFX、仮想通貨投資をする際にはチャートをトレードの参考にします。その際に注目したい指標の1つが「レジスタンスライン」と「サポートライン」です。
レジスタンスラインとサポートラインには以下のような特徴があるので、ぜひ覚えておいてください。
こうしてチェックするとレジスタンスラインとサポートラインはいずれも価格の反転やトレンドの転換を見分けるために使えることがわかります。基本となる指標の1つなので、しっかり覚えておきましょう。
また、レジスタンスラインとサポートラインは逆の役割を果たすラインなので、両方セットで覚えるのがオススメです。
レジスタンスラインとは上値の反発ポイント同士を結んだ直線で、仮想通貨やFX、株式のチャートを見る際に役立つ指標です。反発ポイントやトレンドの転換点を見分けるのに役立つので、バイナリーオプションなどにも活用できるでしょう。
レジスタンスラインの引き方は次の通りです。
いずれも重要なレジスタンスラインの引き方なので、しっかりチェックしておきましょう。
上値が反発している複数のポイントからレジスタンスラインを引く方法は最もよく使われるものです。シンプルでわかりやすいラインなので、しっかりマスターしておきましょう。
今回の例では、1 WAVE = 0.00139 BTC付近で3回反発しているため、ここにレジスタンスラインを引くことができるでしょう。
この場合、次回このラインに到達した場合に再び反発すると予想できるでしょう。また、もしブレイクした場合は上昇トレンドに転換したと判断できます。もちろん、必ず当たるものではありませんがトレードの指標の1つとして十分に活用してください。
こちらは3つの上値の反発点から下降トレンドラインを引き、それをレジスタンスラインとして利用しています。前述の直線と同様、下降トレンドラインの斜めのラインもレジスタンスラインとして機能しやすいので活用してください。
この場合はどの時点でラインをブレイクするかに注目します。もし、このラインをブレイクしたら、下降トレンドから上昇トレンドに転換した可能性があります。
また、よりトレードの勝率を上げるためには複数のトレンドラインを引いて判断するのがいいでしょう。
レジスタンスラインは「複数の上値の反発点」から引くのが基本ですが、とりあえず直近の上値から引くこともできます。この場合はローソク足の実体のある所にラインを引くか、ヒゲの部分に引くかで迷うかもしれません。
市場には実体を意識してトレードするトレーダーもいればヒゲを意識するトレーダーもいます。そのことを考えると、どちらを利用しても問題ないといえるでしょう。自分なりのルールを作ってラインを引くことをオススメします。
とはいえ、仮想通貨市場においては時々極端に長いヒゲが1本だけ現れることもあるので、その場合は注意してください。
このように、明らかに相場から逸脱しているヒゲが出現している場合は無視しましょう。
前述のように2つ以上の高値の反発点からラインを引く場合は、ケースによってラインが綺麗に引ける方で判断するという方法もあります。
上記のようにレジスタンスラインをブレイクした場合、これまでのレジスタンスラインがそのままサポートラインとして機能することもあります。
レジスタンスラインをブレイクし、上昇トレンドに転換したと判断した場合はサポートラインを目安にしてエントリーするのもいいでしょう。
次にサポートラインについて詳しくみていきます。サポートラインはレジスタンスラインとは逆で、「下値の反発ポイントを結んだライン」です。
サポートラインも価格の反発ポイントやトレンドの転換点を見分けるのに役立つので、しっかりチェックしておきましょう。
サポートラインもレジスタンスラインと同様に、複数の下値の反発点から引く水平のラインと上昇トレンドラインから引く斜めのラインがあります。具体的には以下の通りです。
基本的にレジスタンスラインと同じ引き方であることがわかるでしょう。レジスタンスラインでは上値を見ましたが、サポートラインを引くときは下値を見ます。
この例では直近で2回下値が反発しているところにサポートラインを引いています。この時点ではレンジ相場になっているため、再びサポートラインで反発するのか、それともブレイクするのかが注目のポイントといえるでしょう。
こちらは2箇所の注目したい下値を利用して上昇トレンドラインを引いたものです。このラインはそのままサポートラインとして機能することが予想されます。
このラインを利用する場合は、下降トレンドラインなどを別途引いてあわせてチェックするのがいいでしょう。さまざまな指標を総合的に見ることで、より勝率を上げることができます。
サポートラインもレジスタンスラインと同様に、1つの下値を利用して引くことができます。引き方もレジスタンスラインと同じで、現物の場合は実体を、先物の場合はヒゲを含めて判断しましょう。
また、このように下降サポートライン(レジスタンスラインとして機能する事が多い)と合わせてチャートを見ると、より価格予想がしやすいでしょう。
上記のチャートのように、サポートラインを割った場合は同じラインがレジスタンスラインとして機能することがあります。
サポートラインをブレイクしたことを確認したら、そのラインをレジスタンスラインとして見てトレードする方法も使えるでしょう。
レジスタンスラインやサポートラインは価格が反発するポイントやトレンドが転換するポイントを見分けるのに役立つ指標ですが、実際にチャート上に引こうとすると迷ってしまうかもしれません。
その場合は以下のポイントを意識してみましょう。
レジスタンスラインもサポートラインも「確かな根拠」に基づいて引くことが大切です。
「チャート上ではっきりとした上値の反発点が確認されたからレジスタンスラインを引く」など、しっかりルールを決めて引くようにしましょう。
トレンドラインをレジスタンスラインとして利用する場合は直近の安値を更新したタイミング、サポートラインとして利用する場合は直近の高値を更新したタイミングで引きましょう。
変なタイミングでラインを引くと、全く機能しないことがあるので注意してください。
自動でレジスタンスラインやサポートラインを引いてくれるツールも存在してるので、正しい引き方を学ぶためにも活用してみましょう。
トレードツールの1つであるMT4やMT5にインジケータをインストールすると、サポートラインやレジスタンスラインを自動で表示させることができます。そのための手順は以下の通りです。
簡単にレジスタンスラインやサポートラインを表示させられるので、ぜひ活用してください。
実際のサポートライン/レジスタンスラインの例を見てみましょう。
この例では、グリーンのラインがレジスタンスライン、レッドのラインがサポートラインです。今回は直近の高値を更新していないため上昇トレンドラインは引いていません。
もうすぐサポートラインと下降トレンドラインが交差する「トライアングル」と呼ばれるポイントが来るので、サポートラインをブレイクする可能性があります。
このチャートの場合は上値を切り下げてきたパターンでサポートラインと交差するので、サポートラインのブレイクが起きる可能性が高いと判断できるでしょう。
こちらはXRP/USDのチャートです。このチャートもトライアングルが近づいているので、もうすぐブレイクが起きるかもしれません。やや判断が難しいチャートですが、今後の動きに注目していきましょう。
レジスタンスラインやサポートラインは市場参加者から意識されるポイントの1つであり、トレードの指標としても有用です。とはいえ、セオリー通りにチャートが動かないことも多いので、さまざまな時間足でラインを引き、大まかな流れを掴むようにしましょう。
また、ほかの指標も合わせて判断することでよりトレードの勝率を上げられるでしょう。レジスタンスライン/サポートラインは基本中の基本なので、この機会にしっかりマスターしてください。
20代男性、都内有名大学卒業後、貿易会社を経て独立。前職中に暗号通貨にハマる。現在はweb関連事業を行う傍ら、仮想通貨やFXトレードも兼業。好きなものはガジェット、ゲーム、自転車。暗号通貨や相場のことを分かりやすく説明することを得意とする。