トレンドラインとは、テクニカル分析によく使われる指標の1つでさまざまな種類があります。また、トレンドラインはサポートラインやレジスタンスラインとして機能することもあるのでしっかり覚えておきましょう。
FXや仮想通貨、株やバイナリーオプションなどさまざまな金融商品に投資するのに役立つ指標です。トレンドラインの引き方や見方、相場予想の方法をしっかりチェックしておきましょう。
トレンドラインは相場の状況に応じてさまざまな角度のラインが出現します。いずれも多くのトレーダーが参考にする重要なラインですが、特に理想的なトレンドラインの角度は以下のとおりです。
前述のように45°程度のラインが理想的なトレンドラインといわれています。もし、チャート上にこのようなトレンドラインが出現することがあったらより注意してチェックしてみてください。
とはいえ、別の角度のラインでも軽視せずにしっかりチャートの動きと合わせてチェックすることをオススメします。
チャートを分析するときは、トレンドラインと合わせてチャネルラインというものを引くことがあります。この2つは勘違いしやすいものの、引き方が違うので注意してください。
トレンドラインとチャネルラインの違いは次の通りです。
このように、上値に注目するか下値に注目するかが異なっています。相場は基本的にトレンドラインとチャネルラインの間で動くことが多いので、どちらかのラインが機能しなくなった時はトレンドの転換点と判断できるかもしれません。
基本的にトレンドラインとチャネルラインは平行になるものの、相場の状況によっては多少ずれることもあります。
続いてトレンドラインを引く際に気になるポイントを詳しく見ていきます。どこからどのように引けばいいのか、どこに注目すればいいのか気になっている人は必見です!
トレンドラインを引く際に最も重要なポイントとして「絶対に正しい引き方はない」ということを覚えておいてください。
相場は生き物なので刻々と変化し、その都度どのようにラインを引くかが異なります。場合によっては全然機能せずに相場が転換することもあるので注意が必要です。
実際にチャート上にトレンドラインを引く場合、以下のポイントをチェックして起点を定めてください。
まずはこれらのポイントをしっかり押さえておきましょう。特に、一度ラインを引いても状況が変わったら、起点を修正してしっかり引き直すようにしましょう。しっかり引き直さないと全く機能しないことが多いので十分に注意してください。
トレンドラインを引く場合、ローソク足の実体とヒゲのどちらに注目するかに迷ってしまうかもしれません。しかし、どちらに引けば正解というような基準はありません。
そのため、自分なりのルールを定めて引くようにするのがオススメです。よくあるルールは次の通りです。
トレーダーにもさまざまな人がいるので、実体に注目してトレードしている人もいればヒゲに注目している人もいるでしょう。
これによって、どちらに注目するのが正解とはいえなくなっています。そのため、自分なりにトレンドラインを引くルールを定めてそれに従って引いてみてください。
このチャートでヒゲと実体のそれぞれに注目した場合に引けるラインは画像の通りです。多少の差が出るため、自分のルールを定めて引くのが大切といえるでしょう。
そのほか、いくつかトレンドラインを引く際のポイントがあるので簡単に見ておきましょう。
トレンドラインを引く際は直近の安値や高値を更新してから注目できる上値や下値を結んで引くのがオススメです。
更新する前に引いてしまうとちょっとしたブレをトレンドと判断してしまう可能性があり、精度に問題が出ることがあるでしょう。したがって、価格を更新したことを確認してから引いてより精度の高いトレードをしていきましょう。
また、トレンドの勢いが変わった場合でも一時的な動きな場合があるので、引き直すと共に以前引いたトレンドラインを残しておき、2つのラインを見るようにするのもいいかもしれません。
世の中に出回っているチャートツールにはトレンドラインを自動で表示してくれるインジケータが備わっているものがあります。これらのツールを利用すると、よりトレンドラインがわかりやすくなるでしょう。
特に初心者にとってはラインの引き方がわかるようになるので、ツールの利用がオススメです。
有名な自動トレンドライン生成ツールには00-Linemanというものがあります。
他にもトレンドラインに達するとアラートで教えてくれるツールもあるため、こちらもトレードに役立つでしょう。
有名なトレーディングツール「MT4」にインストールするツールを紹介します。ツールの名前はHT ALERT LINEです。主な使い方は以下の通りなので、ぜひ参考にしてください。
手順を覚えてしまえば簡単にインストールできるので、トレンドラインに到達したらアラートで教えてほしい人はぜひ参考にしてください。
前述のアラートを使うためにはMT4のチャート上にトレンドラインを引いておく必要があります。MT4でトレンドラインを引く手順は次の通りです。
これだけでトレンドラインをチャート上に表示させることができるので、ぜひ使ってみてください。
最後にトレンドラインを使ったトレード手法について見ておきましょう。トレンドラインはさまざまなトレード手法に活用されるので、ぜひ参考にしてください。
最もオーソドックスな活用方法は「エントリーポイント探し」です。よく使われるタイミングは次の通りです。
この2つのタイミングはよく使われるので、しっかり覚えておきましょう。トレンドラインが引けた場合、次にタッチした瞬間にエントリーするのがいいでしょう。
もし、トレンドラインにタッチした瞬間にエントリーしたものの、その後ブレイクしてトレンドが転換してしまった場合は損失が広がる前にストップロスをすることを検討してください。
この画像のチャートの場合、Bのポイントを過ぎて高値を更新した時点でトレンドラインを引くことができます。そのため、次にトレンドラインにタッチした瞬間にエントリーしましょう。
トレンドラインはブレイクした瞬間にエントリーするためにも利用できます。この場合はブレイクを確認し、トレンドが転換したら転換後のトレンドの方向にポジションを持ちましょう。
トレンドラインを利用する場合は、サポートラインやレジスタンスラインなどの水平線を併用するのがオススメです。
サポートラインやレジスタンスラインは価格がどこで反発するかを予想したり、トライアングルなどを利用して相場の転換点を見つけるのに使えるでしょう。
このように水平ラインを利用すればより詳しくチャートを分析できるので、活用してみましょう。
上記の画像のチャートの場合の注目ポイントは次の通りです。
以上のことから引き続き価格があがるのではないかと予想できます。したがって、トレンドラインにタッチした瞬間に買うのがオススメといえるでしょう。
もちろん、100%上昇するとは限らないので予想外の動きをしないかどうかにはしっかり注意しておきましょう。
トレンドラインはトレードする上で重要度が高いものですが、ローソク足の時間によって重要度が異なります。
1分足や5分足などの短時間チャートより、4時間足や日足などの中~長時間のチャートの方が機能しやすいといえるでしょう。そのため、仮想通貨を中~長期で行う場合やガチホしておきたい場合には特に役立つでしょう。
とはいえ、短時間足でも全く効果が無いわけではないので、トレードの参考に利用しましょう。
トレンドラインと別の指標を併用すればよりトレードの勝率を上げられるでしょう。その中でも特に使いやすいのが移動平均線(Moving Average)です。
主な使い方は次の通りです。
このような判断をすることもできるでしょう。また、ゴールデンクロスやデッドクロスが出現している場合はそちらを合わせて判断材料にできます。
移動平均線はトレンドラインと合わせてトレンドの方向と継続性を判断する材料につかえるので、積極的に活用してみましょう。
トレンドラインを学ぶためには実際にチャート上に引き、その後相場がどのように動くかに注目するのがいいでしょう。
お金を掛けずともTrading Viewなどのチャートツールを使えばラインを引いてチャートを分析できるので、いろいろ試してみてください。
また、過去のチャートを利用してトレンドラインを引いてみて分析・予想したあとに実際のチャートの動きをチェックし、どのように動いたかを見てみるのもいいでしょう。
うまく考えればさまざまな練習方法があるので、ぜひいろいろ試してみてください。
今回はトレンドラインについて詳しく見ていきました。トレンドラインは他の指標と合わせて使うことによってトレードの勝率を上げられる指標です。
仮想通貨投資をする上でも非常に重要な指標の1つなので、ぜひ使ってみてください。うまく使えるようになればきっとトレードが楽しくなることでしょう。
20代男性、都内有名大学卒業後、貿易会社を経て独立。前職中に暗号通貨にハマる。現在はweb関連事業を行う傍ら、仮想通貨やFXトレードも兼業。好きなものはガジェット、ゲーム、自転車。暗号通貨や相場のことを分かりやすく説明することを得意とする。