トレンド系テクニカル指標であり、数あるインジケーターの中でも人気の高いMACD(マックディー)。
MACDは株やバイナリーオプションのみならず、BTC-FXなどの仮想通貨トレードでも活用することができ、非常に使い勝手の良いインジケーターです。
ここではMACDの設定方法を解説していきますので、是非この機会にMACDを活用してみてください。
多くのトレーダーに利用されているMetaQuotesSoftware社開発のトレードソフト「MT4/MT5」(メタトレーダー)。
主にFXの取引用として利用している方が多く、テクニカル指標なども充実していることからチャート分析なども行うことができます。
このMT4/MT5のチャート上にMACDを表示させる手順は以下の通りです。
「MACD」を選ぶとすると以下のような画面になります。
ここで表示させる2本のラインの期間を設定することができます。
一般的にはデフォルトの数値のまま使用されることが多いMACDですが、自分のトレードスタイルにあった設定を心掛けましょう。
一般的にMACDのパラメーターはデフォルト設定のまま使われることが多いですが、1分足や5分足など短い時間足での短期取引をメインとするトレーダーはそれに合わせた設定値を選ぶことが大事になってきます。
反対に日足など大きな時間足での分析をメインとしている人は、MACDのパラメーターをデフォルトより期間を長めに設定することでより信憑性の高い売買シグナルを出すことができます。
基本的にはデフォルトの設定値で使用されることが多いMACDですが、自身のトレードスタイルによって使い分けることが大事です。
ここでは有名なMACDのパラメーター設定値をいくつか紹介していきます。
MACDを発案したジェラルド・アペル氏が推奨するパラメーターの設定値は短期・中期・長期の3つに分けられており、アペル氏が推奨するパラメーターの設定値は以下の通りです。
シグナルは全て9日で統一されていますが、MACDラインの日数がそれぞれ異なっており、それぞれ売買シグナルが出現するタイミングが変わってくるので上手く使い分けていきましょう。
基本的に短期のパラメーターの方が売買シグナルが出現するタイミングは早く、数も多いです。
長期になればなるほどMACDラインとシグナルラインの動きは緩やかになり、その分売買シグナルが出現することは少なくなります。
こういった特徴を理解した上で、自分のトレードスタイルに合ったパラメーターを設定するようにしましょう。
上記で解説したMACDの設定値を参考にし、より値動きに反応するようにクリス・マニング氏が考案したパラメーターが以下の通りです。
こちらのパラメーター値は相場の値動きにより敏感に反応するようになっているので、短期売買での活用をオススメします。
売買シグナルが通常よりも多く発生する分、ダマシが発生する事も良くあるので損切りの判断が重要になってきます。
ジョー・ディナポリ氏はフィボナッチ級数を利用したトレードの第一人者であり、彼もまたデフォルトの設定期間よりも短く値動きに敏感な設定を提唱しています。
ジョー・ディナポリ氏が提唱するMACDのパラメーター値は以下の通りです。
先ほどのクリス氏が提唱する設定値とよく似ていますが、ジョー・ディナポリ氏は他のテクニカル指標と組み合わせて活用することを前提としています。
ここで組み合わせるテクニカル指標とは、DMA(Displaced Moving Average)という通常の移動平均線とは異なる移動平均線を使います。
DMAは別名「ディナポリチャート」とも呼ばれ、一定期間の平均を算出し未来の相場に表示する移動平均線です。
ディナポリ氏が提唱するMACDの設定値は通常よりも短い設定値の為、先程と同じくダマシが多く発生するなどの弱点がありますが、このDMAとMACDを組み合わせることによりその弱点をカバーすることができます。
MACDをFXなどのトレードに活用する際は、自分のトレードスタイルに合った設定をしてエントリーポイントを厳選していきましょう。
デフォルトよりも短い設定値・長い設定値にはそれぞれメリット・デメリットがあり、両方の特性をしっかり理解しておくのが大事です。
クリス氏やディナポリ氏が提唱するデフォルトよりも短めの設定値は、基本的に短期トレード向きだと言われています。
MACDのパラメーターを通常よりも低く設定することによってトレンドの発生をいち早く見抜き、短期での売買に活用していきましょう。
長期のMACDの設定値よりも多く売買シグナルが発生するのでエントリーを狙っていく場面が多くなる反面、大きな時間軸でのトレンドに対して逆張りになる事が良くあるので、エグジットやロスカットの判断が非常に大事になってきます。
MACDの設定値を通常よりも長めに設定することによって、売買シグナルの出現が厳選されダマシの動きに惑わされないトレードを行うことができます。
短期設定と比べると売買シグナルが出現する場面は非常に少なくなりますが、その分信憑性の高いシグナルになり大きな値幅も狙うことができます。
他のテクニカル指標を組み合わせることによって売買シグナルの精度を更に向上させることもできますが、それだけエントリーチャンスも絞っていかなければいけないので、チャンスが来るまで”待つ”ことが非常に大事になってきます。
FXのトレードなどでMACDを活用していくにあたって、注目すべきポイントは以下の4点です。
MACDは以上の4つの指標をみて売買シグナルを見極めていきます。
基本的にこれらの指標を見て相場の状況を分析していくので、しっかり見方を覚えておきましょう。
FXなどのトレードでMACDを活用し利益を狙う方法の一つに「スキャルピング」があります。
MACDを使ったスキャルピングは、基本的にMACDラインとシグナルラインがゴールデンクロス(デッドクロス)した事を確認しエントリーを狙っていきます。
MACDラインがシグナルラインを上抜けする事をゴールデンクロスといい、これは買いのサインになります。
このゴールデンクロスが0ラインよりも下で発生するとより信憑性が高いので、クロスする場所にも注目しておきましょう。
反対にMACDラインがシグナルラインを下抜けする事をデッドクロスといい、こちらは売りのサインになります。
このデッドクロスも0ラインより上で発生すると信憑性が高くなります。
2本のラインがクロスする角度も注目すべきポイントであり、交差する角度が浅ければ浅いほどシグナルは弱くダマシとなる可能性も高くなるので注意しておきましょう。
大きな時間足でゴールデンクロス(デッドクロス)が発生していなくても、短い時間足では良く発生します。
長い時間軸でのトレンドは変わっていない場合でも、短期的にはクロスした方向に動く事も多いので、積極的に細かい値幅を狙っていきましょう。
1分足や5分足などの短い時間足だとこのような売買シグナルが多く発生しますが、その分ダマシにあう可能性も高いので注意が必要です。
RSI(相対力指数)は、相場の買われすぎ・売られすぎの過熱感を示すオシレーター系指標の代表格であり、トレンド系の要素を持つMACDと相性が良く、これらを組み合わせた分析は人気の高い手法の一つです。
RSIはトレンドが一方的に続いている時には効力を発揮しない傾向がありますが、トレンドの方向性を予測するのに適したMACDを組み合わせる事によってより正確な分析ができます。
このように一つのインジケーターによる分析だけでなく、それぞれの弱点を補える組み合わせで信憑性の高いエントリーポイントを厳選していきましょう!
MACDは非常に多くのトレーダーが使用しているテクニカル指標なので、チャートへの影響力も大きいとされていますが、トレンドが出ていないレンジ相場ではあまり活用する事ができないなど弱点も多くあります。
売買のタイミングを分かりやすく判断できるMACDですが、相場に絶対はありません。
MACDのみの使用ではなく、他のテクニカル指標と組み合わせ精度の高い相場分析を心掛けましょう。
MACDは非常に使い勝手の良いインジケーターであり、他のテクニカル指標を組み合わせる事によって信憑性の高いエントリーポイントを厳選していく事ができます。
こちらの記事ではRSIを組み合わせたトレード手法など、MACDの見方についてより詳しく解説していますので参考にしてみてください。
MACDとは-MACDの見方(シグナル/ヒストグラム)とFXチャートでの使い方を解説
東海出身20代後半、相場師と経営者の一族に生まれ、相場のイロハは現役トレーダーのおじから手ほどきを受けたサラブレッド。専業トレーダーで勝ちを積む傍ら、相場の利益で飲食経営や通販事業なども副業で手掛ける。2017年はスキャルとアルトコイン、直近はメジャーコインのスイングなど地合いに応じた手法も臨機応変かつ基本重視。細身で優男風の見た目からは想像できないスポーツ万能で、陸上入賞経験あり。