「スキャルピングって、上級トレーダーが使う手法だよね!」、多くの初心者の方はこう思っているのかもしれませんが、実は、明日や来週の価格を予想しなくてもよいという特徴から、初心者の方でも取り扱いやすく、また勝てるチャンスの多い手法であるともいえます。
ここでは、そんなスキャルピング手法について徹底的にわかりやすく解説していきます。
スキャルピングとは、英語表記でScalpingとなり、今では完全な投資用語となっていますが、もともとも意味はscalpが「薄皮をはぎ取る」という意味で、ディーリングで薄く利鞘(リザヤ)を剥ぐように稼ごうとする投資手法です。
株やFXではすでに多くの個人投資家が利用する投資手法となっていますが、仮想通貨においてもボラティリティが高く、取引高の大きいビットコインFXが人気化しています。
一般的には、短期トレードには、スキャルピング、デイトレード、スイングトレードの3種類があります。違いを見ていきましょう。
一般的に短期トレードというとデイトレードをイメージする人が多いでしょうが、その意味からは、スキャルピングは超短期トレードで利用するということになります。
上記の表では3つのトレード手法を簡単に区分けしていますが、実際には、利幅や時間軸などはケースバイケースで変わります。
ただし、短期トレードをする限りにおいては、短期トレード最大のメリットでもある、欲望を排除して機械的に売買していきますので、利幅やストップロスなどはあらかじめ数値を決めておき、これを変更しないことが大切です。
CME先物取引やBitmexの取引高を見るまでもなく、多くの投資家がすでに仮想通貨FXで取引を行っています。それだけ魅力のあるFXですが、スキャルピングと大変相性が良いため、是非ともスキャルピングのコツをマスターしておきましょう。
株やFX同様に、仮想通貨FXでもスキャルピング手法は有効に機能します。最初に覚えていただきたいスキャルピングのコツとは「待つ」ことです。徳川家康ではありませんが、売買サインが出るまで「待つ」ことができるかどうかが非常に重要なポイントになります。
釣りの名人は「待つ」ことの重要性を騙り、また、「待てば海路の日和あり」ということわざもありますが、「待つ」ことは相場の世界のみならず、幸運を運んでくることが多いようです。
初心者であっても、この「待つ」ことができる人は、スキャルピングに向いているかもしれませんね。
1分足スキャルピングは、文字通り1分足チャートを利用して行うトレード法です。1分足はすぐに動きますので、分かりずらいという印象を持っている方も少なくないでしょうが、これがスキャルピングでは役に立ちます。
スキャルピングのコツは「待つ」ことだと述べましたが、1分足チャートとは、1時間に60本のローソク足がたつことになりますので、それだけ売買サインも頻繁に出てきます。つまり、それほど「待つ」ことで苦しむこともないわけです。
1分足スキャルピングの場合には、1分足だけで勝負するという人もいるでしょうが、5分足や1時間足と同じ方向性の時にエントリーすると勝てる確率はさらに高くなります。(トレードチャンスは減少します)
5分足スキャルピングでは、1時間に12本のローソク足が並びますので、1分足に比べたらトレードチャンスは5分の1となりますが、1分足と比べてその分「だまし」は少なくなるというメリットがあります。
デイトレードでも5分足チャートを利用する人が多くいますが、単独で用いるよりも1時間足や4時間足となどと同じ方向の場合にトレードすることで勝率は上昇します。
スキャルピング手法は、1日に何度もトレードできることがメリットとなりますので、おすすめの時間軸もそのような観点から考える必要があります。原則、1分足チャートか5分足チャートかということになりますが、上手に使い分けることも重要です。
また、ローソク足ではなく平均足(平均コマ足)を利用するという手法もあります。平均足を使うメリットとしては、ローソク足よりも陽線・陰線が続いて出る傾向があり、トレンドを確認しやすいというメリットがあります。
下に、ビットコイン5分足チャートのローソク足と平均足を並べておきます。下の平均足のほうがトレンドが簡単に確認できます。
スキャルピングの順張り手法とは、トレンドの発生を確認して大きな流れに逆らうことなく小幅の利益を狙うという手法となりますので、非常に勝ちやすく、スキャルピングとの相性の良い投資手法となります。
スキャルピング順張り手法のポイントは、長い時間軸でのトレンド発生はわかりやすいのですが、1分足・5分足でのトレンドは頻繁に出ますので、トレードポイントを明確にしておくことです。
スキャルピングの順張り手法では、「頭と尻尾はくれてやれ!」が重要であり、大きなトレンドだと思っても、予め決めてある小幅利益で細かく利確することが大切です。
スキャルピングとは、底値から最高値までの大きな幅を狙う手法ではなく、あくまで小幅の利鞘を繰り返し稼ぐ手法ですので、エントリーのタイミングとは、予め決めてある利幅が取れるところでエントリーするのがポイントです。
比較的大きなトレンドが発生している時には、大きな利幅を狙うことはスキャルピングでは禁物で、押し目を狙って小幅を取り、エントリーを繰り返します。
従って、トレンドが明確に発生したところからエントリーを開始し、トレンドが終盤近くに差し掛かった際には深追いしないことが重要です。
スキャルピングは順張り手法との相性が良いと説明しましたが、トレンドの発生していないレンジ相場では逆張り手法が有効に機能することも多くあります。特に、強いレジスタンスラインが存在しているケースでは、レンジ相場からの反発が強いため、逆張り手法が有効に機能します。
ただし、スキャルピングの逆張り手法の場合には、「ストップ狩り」などでレンジが破られる可能性もあり、順張り手法に比べるとリスクは高くなりますので、初心者向きではなく一定以上の経験あるトレーダー向きの手法となります。
通常、逆張り手法とは、相場の反転を狙って仕掛ける手法となりますが、これがそう簡単ではなく、「だまし」にあうことも多いのが実情です。
ただし、スキャルピングの逆張り手法では、値幅を狙う必要がありませんので、リスクの高い相場の転換時を狙う必要はなく、レンジ相場などで強固なレジスタンスラインが存在するところを狙って、レジスタンスライン付近でエントリーします。
順張り手法に比べるとリスクは高くなるものの、レジスタンスラインからの反発は強い動きとなることが多いというのがメリットです。
1日に10pips目標なら誰にでもできそうな数字ですが、これが難しいから問題なのです。1回のトレードで10pipsを狙うためには、結構勝率の高い投資手法が必要となりますが、そんなものがあればトレードで負ける人がいなくなります。
相場のトレンドにうまく乗っかれば、10pipsどころかもっと大きな利幅が狙えますが、これを毎日続けることが非常に難しく、勝てたとしても、月ベースや年間ベースでやっとプラスになってというのがいいところでしょう。
多くのトレーダーは、この問題で苦労しているはずだと思われますが、ここで検討したのが1日10pips稼ぐFXスキャルピング手法となります。
小幅利鞘を狙いますので、リスクテイクの短期トレードの中では極限までリスクを抑えることができます。1日10pipsの目標であれば、2pipsを5回繰り返す、あるいは、5pipsを2回繰り返すこと目標達成となりますので、効率の良いトレードができるはずです。
大きな値幅を狙うほど、時間がかかりますし、高いリスクをテイクする必要性がありますが、小幅狙いを短時間で行いますので、1日10pipsの目標達成はそれほど難しくありません。
つまり、大きな利益を狙いながら月間で300pipsを狙う方法と、毎日2pips×5で10pipsを達成し続けることは、後者のほうが圧倒的にリスクが小さいということになるのです。
損切りが不得手だという人は多いでしょうが、そういう方ほどスキャルピングを試してみてはいかがでしょうか。トレードから欲を取り除いて機械的ににトレードができるはずです。
長期投資こそが投資の王道であり、デイトレードなどの短期売買は投機である。とはよく聞く言葉ですが、これは現物投資の話であり、FXやボラティリティが高い投資商品には当てはまりません。
ましてや、スキャルピング手法では、来年や来月の価格、もっと言えば明日の価格がどうなろうと関係はなく、一定の時間内で繰り返しトレードを行い、利益を積み重ねていくという手法だからです。
この投資手法が有効なのは、トレードに人の欲望が入り込む余地が少ないこと、超短期トレードのためリスクを限定できる、この2点といっても過言ではないでしょう。
実際にスキャルピングで多くの人が利用しているのがFXトレードで、中でも人気なのが海外FXです。海外FXの最大のメリットは、金融庁のレバレッジ規制を受けませんので、国内では考えられないレバレッジ通り引きをすることができるということです。
為替の海外FXでは500倍前後のレバレッジが基本ですから、日本のFXと比較すると20倍以上の資金効率を活かしてトレードできます。ビットコインFXでもレバレッジ100倍という海外取引所がありますので、これはスキャルピング向きであるといえるでしょう。
ただし、仮想通貨取引所の場合には、スプレッド(売買の価格差)が広いところも多いので要注意です。スプレッドの広い取引所は、スキャルピングには向いていません。
それ以外にも、海外FXのメリットとして追証ゼロシステムがありますが、これは小幅利鞘狙いのスキャルピング手法に関してはそれほど関係はないと思われます。
スキャルピング初心者の方に、まず注意していただきたいことはスキャルピングは初心者向きの手法ではありません。わずか数分で勝負がつくためにゲーム性も高く、初心者ほど「はまりやすい」という問題があることを理解しておいてください。
その上で、初心者にもおすすめのFXスキャルピング手法のポイントを並べてみます。
・「はまり」すぎないように、1日の回数をあらかじめ決めておく
・トレードの際には必ず損切りラインを設定しておくこと
・スキャルピング自体にリスクヘッジの作用がありますが、最初からうまくいくとは考えずに無くなっても良い小遣い程度の少額の資金でスタートする
トレードとは、継続することが重要ですので、最初からうまくいくとは思わずに、スキャルピングとは何かということを理解することがまずは重要です。
最初は、デモトレードでもよいでしょうし、レバレッジを効かせて少額の資金で練習することをおすすめします。(スキャルピングですから、証拠金維持率には十分な余裕を持たせることは大前提です。)
ボリンジャーバンドは、テクニカル分析の中でも最も人気の高いトレンド系指標の一つで、個人投資家のみならず機関投資家にも多く利用されています。それだけ多くの人が見ているということは、正しく利用することで大きな果実をもたらしてくれる指標といっても良いでしょう。
ボリンジャーバンドによるスキャルピング手法は、ボリンジャーバンドの特徴を活かした逆張りトレードが有効です。
ボリンジャーバンドでは、以下のようにバンド内に収まる確率があります。
・1σ~-1σ:68.3%
・2σ~-2σ:95.7%
・3σ~-3σ:99.7%
つまり、2もしくは3σラインを超えるような相場はレア相場だと判断して、いづれ元の価格帯に戻っていくという考え方です。簡単に説明しますと、ボリンジャーバンドの+2・+3に価格が到達したら売りでエントリーし、逆に、-2・-3に到達したら買いエントリーします。
上図のチャートは、ビットコイン1分足(平均足)チャートのボリンジャーバンドですが、レンジ相場での逆張り手法は特に有効に見えています。
±3を超えるような相場は99.7%の確立で元に戻るという考え方がレンジ内では成立しますが、逆に、0.03%の確率で超えてくる相場というのは相当強力な相場である可能性もあり、トレンドが発生する可能性には十分注意する必要があります。
もちろん、一般のトレンドフォロー派のトレーダーは、この瞬間を狙っているわけです。明確にトレンドが発生したことが確認できた場合には、逆張りから順張りに転換します。
スキャルピングにもメリットばかりではなく、デメリットも存在します。よく確認して自分に適しているかどうかを判断しましょう。
基本的に、スキャルピングのメリットは以下の3つとなります。
積み重ねてきた利益を1回の失敗トレードですべて失ってしまったという経験のある人は多いでしょうが、そもそも小幅な利鞘(リザヤ)狙いのスキャンピングでは、ロスカットも小幅になりますので、ロスカットのリスクも小さくなります。
1分足チャートや5分足チャートを利用しますので、トレードチャンスが1日に何度も訪れます。
1分足でのトレードであれば、数分から十数分で結果が出ます。ポジションの保有時間がすくないため、ストレスも少ないというメリットは意外と大きいです。
スキャルピングのデメリットとして、以下の3つを挙げておきます。
一瞬の判断が要求されますので、気合や集中力は重要なポイントになります。ただし、慣れてくれば、いわゆる明鏡止水の境地に達して機械的にトレードできるようになります。
儲けすぎることにより、FX口座が凍結されるというリスクがあります。これは、DD方式(相対取引)を採用しているFX業者の場合、顧客の注文を自社で受けていますので、顧客の儲けはFX会社の損失となるため(逆に、顧客の損失はFX会社の利益)、儲けすぎると口座凍結されるリスクがあります。
スキャルピングに限った話ではありませんが、損切りルールは徹底しておく必要があります。小さな利益を積み重ねるスキャルピング手法では、ロスカットも小さくなりますので、損失を気にしないことが重要です。
FXスキャルピングに有効に機能する代表的な5つのテクニカル指標とおすすめ設定を紹介していきます。
ボリンジャーバンドについては上記で説明していますが、とにかくこれ一つでほとんど賄えるという優れものです。センターライン(中央線)や各ラインが、レジスタンスライン・サポートラインとなることが多く、何度も同じラインがら反発したりしますので、スキャルピングにはもってこいの指標です。
また、バンド幅にも特徴があり、バンド幅が拡大している時にはトレンド発生の可能性が高くなり、バンド幅が収縮している時にはレンジ相場へ移行する可能性が高くなります。これをうまく利用すると、トレンド発生時には順張り、レンジ相場では逆張りが有効となります。
上のチャートは、ビットコインの1分足チャートのボリンジャーバンドです。設定するのは、基本はセンターライン(中央線)と各ラインとなります。通常は、上図のように上3本+センターライン+下3本の7本となり、センターラインはデフォルトは21本となります。
まず、センターラインは21本でも問題ありませんし、例えば、25本とか30本とかでより有効に機能する数値があればそちらに設定しても問題ありません。
もともと、21本とか25本という数字は月の営業日数(市場が空いている日数)などから割り出されていますので、仮想通貨のように毎日オープンしている市場では30本のほうが正しい可能性もあります。
3本のσラインについても、より簡単にしたいということから、±1、2の2本のみを使う(計5本)人が多いのが実情です。
移動平均線は、最も単純でわかりやすいテクニカル指標といってよいでしょうが、意外と、常勝トレーダーの中には移動平均線のみで勝負するという人が多いのも事実です。大切なことは、自分にあった投資手法を見つけることが重要だということです。
移動平均線におすすめの設定というものはありません。移動平均線は使う人によって、その効果が大きく変わります。自分に適した数値を探しだす必要があります。
事例として、ビットコイン1分足チャート(平均足)に、9本移動平均線と26本移動平均線を乗せてみました。気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、9と26という数値は、一目均衡表の転換線と基準線になります。
チャートを見ると、短時間でのビットコイン下落相場となっていますが、2本の移動平均が交差するデッドクロスではエントリーするタイミングにはなっていません。
デットクロス後にいったん戻して26移動平均線に接近したのちに平均足が転換(色が変わる)した地点がエントリーポイント(黄色い矢印)になりました。1時間で3回のシグナルですからまずまずというところでしょう。
買われすぎ・売られすぎを判断するインジケーター、RSIを利用したスキャルピングです。1分足・5分足では。いうまでもなく「だまし」が頻繁に出現しますが、他の指標と組み合わせることで有効に機能するケースがあります。
RSIはデフォルトの設定では14本となっていますが、スキャルピングの場合には10本設定にすることで、よりエントリーチャンスが多くなります。
チャートは、ビットコイン1分足チャート(平均足)とRSI(10本)設定したものですが、2時間ほどの間にダイナージェンス(逆行)が2度ほど示現しています。バイバージェンスから平均足の転換をみてエントリーすると有効に機能しています。
比較的「だまし」の少ないインジケーターMACDでのスキャルピングです。MACDも短時間チャートでの利用では「だまし」が多くなりますので、他のテクニカル指標との組み合わせがおすすめです。
MACDはトレンド系指標のボリンジャー版でとの相性が良いことで有名ですが、短時間チャートでももちろん有効に機能します。
MACDのデフォルトの設定は、MACD(12.26)、MACDシグナル(9)となります。数値を変えることで、よりボリンジャーバンドとの相性がよくなる可能性もあります。
トレンドライントレンドラインをスキャルピングに利用することもできます。
チャートは、ビットコイン1分足のチャートですが、20MA(移動平均線)とトレンドラインを組み合わせてみました。
ルールは、20MAを上に抜けてくること、トレンドラインをブレイクアウトするという、2つの条件を満たし、かつ、1分足で陽線をつけたところでエントリーします。
FXスキャルピングと相性の良いインジケーター、またはそれほど有効ではないインジケーターがありますが、多くの有名なインジケーターは無料で利用することができます。
上記でも説明してきましたが、1分足スキャルピング手法でトレードする際には、多くのインジケーターの中から1分足スキャルピングと相性の良いものを利用することが重要です。
完全なインジケーターは存在しませんので、例えば、メインでボリンジャーバンドを利用して、フィルターとしてMACDを用いるなど、それぞれの特徴を活かせる組み合わせが大切です。
多くのインジケーターが無料で利用できますので、いろんな組む合わせの中から自分だけの手法を見つけることも、トレーディングの楽しみの一つです。
FXトレードでは、ほとんどの人がMT4を利用しています。MT4 では、標準で35種類のインジケーターが用意されており、トレンド系、オシレーター系、ボリューム系、ビル・ウィリアムスがすべて無料で利用できます。
トレンド系には、MA(移動平均線)はじめ、ボリンジャーバンド、一目均衡表など、オシレーター系には、MACD、RSIなど有名なものが多く用意されていますので、自分に適したインジケーター、あるいは、組み合わせを利用します。
FXスキャルピングで勝ち続けることはそう簡単なことではありません。攻略するための注意点を見ていきましょう。
pips(ピップス)とは、価格の変動を定義するために使用される数値のことで、スプレッド(買値と売値の価格差)の計算や売買によって生じた利益または損失を計算する際に用いられます。
例えば、スキャルピングでは、1日の目標を100pipsにするなどといいますが、具体的にはどのくらいの金額のことを指しているのでしょう。
FX(通貨ペア)の場合には、ほとんどのケースで小数点第4位まで表示されるため、最小の変動は0.0001となり、すなわち小数点以下第4位の数値である0.0001が1pipsとなります。しかし、ドル円の場合には、小数点第3位までしか表示されません。この場合には、小数点第2位の数値0.01が1pipsとなります。
それでは、具体的に見ていきましょう。ドル円でスキャルピングをする場合に目標を1日100pipsに行くということは、1万ドル単位で売買した場合には、1pips=100円となり、100pips=1万円となります。10万ドル単位ですと、10万円目標ということになります。
スキャルピングを行っていると、損切りも1日に何度も繰り返す可能性があります。損切りになれていないと、ストレスにもなりかねませんが、スキャルピング独自の損失に対する考え方を身に付けておく必要があります。
スキャルピングとの相性が良い順張りの場合で考えてみます。スキャルピングの順張りとは、トレンドに乗って瞬間的な強勢を利用して小幅な利鞘(リザヤ)を稼ぐという手法ですが、必ずしも、思い通りにいかないケースもあります。
順張りエントリー直後に考えられるパターンは3つあります。
1.予想通りに強勢にのってすでに含み益の状態にある
2.全く動かず、スプレッドだけが損失という状況
3.エントリー直後に予想とは反対方向に動き含み損状態
スキャルピングの順張り手法では、2,3は損切り対象となります。言うまでもなく、スキャルピング順張り手法最大のメリットであるトレンドの強勢がない、つまり失敗トレードの可能性が高いと考えられるからです。
損失とは言っても、小幅な損失ですから、この考え方を身に付けると非常に有効です。
スキャルピングの場合には、基本的に1分足~5分足を利用します。やり方は人それぞれでしょうが、短い時間足の場合には「だまし」が多くなりますので、30分足や1時間足と組み合わせて医療する方法もあります。
スキャルピングは基本、トレンド発生時の順張り手法が有効ですので、相場が動いている時間帯がスキャルピングに適していると考えられます。
為替FXの場合ですと、欧州市場と米国市場が重なる時間帯の日本時間の21:30(冬時間では22:30)からが動きやすいといわれます。仮想通貨の場合には、土日などの休日に動きやすい傾向が見られます。
ダウ理論というと日足など長い時間軸で利用するというイメージがありますが、短い時間軸でも有効性を発揮します。
順張りスキャルピングの際には、トレンドの強勢を利用してトレードを繰り返しますが、この際に、ダウ理論の「高値・安値切り上げ」「高値・安値切り下げ」が非常に有効に作用します。
ダウ理論にレジサポ(レジスタンスライン・サポートライン)が組み合わさるとさらに強力なシグナルとなります。
実際にスキャルピングをやってみるとそう簡単には勝てません。スキャルピングに挑戦してみても、非常に難しいトレードであることを実感しますし、勝つこともあるものの負けることも多く、結局は儲からないという人がほとんどでしょう。
これにはいくつかの理由があります。
まず、スキャルピングとは何度もトレードを繰り返す手法ですから、その分、利益だけではなく、手数料も積み重ねることになります。最も大きなコスト(手数料)はスプレッドです。スプレッドはスキャルピングをやる上で最大のポイントといっても良いでしょう。
次に、スキャルピングに限った話ではありませんが、相場で失敗する人の最大の要因ともいってよいのが1回のトレードで大きな損失を出してしまうことです。分かっていても、ほとんどの人はこれでやられます。これを克服しない限り、相場の女神は微笑んでくれません。
上記のように、スキャルピングには高いコスト、油断から大きな損失を出してしまうというリスクが付いてきますので、よほど勝率の高い必勝法を見つけない限りは勝つことは難しくなります。
しかし、実際には、そのような高い勝率の必勝法を見つけている人をあまり聞いたことはありません。高い必勝法を謳うシステムトレードを見つけたら、まずは詐欺(スキャム)疑ったほうが賢明です。
それでは常勝トレーダーとは、どのような手法で稼いでいるのでしょうか?
スキャルピングで勝ち続けている人は、必ずしも勝率の高い必勝法を利用しているわけではなく、勝率は50%以下のものであっても勝ち続けています。
前述しましたように、例えば、ダウ理論でスキャルピングを行っている際に、レジサポやフィボナッチと条件がそろう時がたまにあります。このチャンスが到来した時には、利幅を伸ばしてみることです。
スキャルピングですので、「損少利大」の考え方ではなく、あくまで稀にやって来るチャンスを待つことで、ロスカットの設定は従来通りです。
つまり、スキャルピングで勝つための考え方としては、コストを超えるだけの勝率のある手法を見つけるか、もしくは、小幅な利鞘(リザヤ)を積み重ねながら、比較的大きなチャンスをものにすることができるかのいづれかとなるでしょう。
FXの場合、金融庁の認可を受けた国内FX会社と、金融庁の認可を受けていない海外FXの2つのタイプがあります。よく、海外FXは金融庁の認可を受けたいないため「警告」を受けることもありますが、海外FXに口座を作っても違法というわけではありません。
実際、非常に多くの日本人が海外FXに口座を作って取引していますが、これは、金融庁によるレバレッジ規制(個人投資家はレバレッジ25倍まで)を受けない海外FXでは500倍前後のレバレッジを利用してトレードできるからです。
スキャルピングにとってレバレッジの大きさは非常に魅力的です。また、レバレッジ以外にも、MT4 利用のためサーバーが安定している、追証ゼロシステムなど、海外FXには国内FXにはないメリットが多くあります。
FX会社でスキャルピングを行っていたら「口座凍結」されたという話をよく聞きますが、事実FX会社の中にはスキャルピングを規制しているところも少なくありません。
理由は、国内FX会社に多いのですが、DD方式(相対取引)という注文方式を採用しており、顧客の利益はFX会社の損失となる仕組みのため、スキャルピングで大きな収益を出されてしまうと、FX会社によっては経営状態が悪化しかねない問題となるからです。
ちなみに、海外FXの多くは、NDD方式という注文方式で、顧客の注文をインターバンクなどに取り次ぐだけですので、原則としてスキャルピングは大歓迎となります。(つまり、顧客が儲かってトレード回数を増やすほど会社の収益が上がります)
上記のような理由から、海外FXではスキャルピングを規制しているところはあまりありません。ただし、海外FXの場合には、スプレッドが若干広い傾向にありますので、会社や口座を選ぶことは重要です。
国内FXの場合、レバレッジ規制は受けるものの、海外FXと比較するとスプレッドが非常に狭いため、一定の資金が用意できるのであればスプレッドの狭い国内FXは非常に魅力的です。(高レバレッジの海外FXでの腕を磨いて、国内FXに移行するトレーダーも多くいます。)
まず、最初に、国内FX会社でスキャルピングを約款上禁止している業者があります。程度の差はあると思われますが、一応表向き禁止しているのは、DMMFXとSBIFXとなります。両者とも、スプレッドの狭い業者ですので残念です。
逆に、公式サイトなどでスキャルピングを容認しているFX会社もあり、ヒロセ通商(LIONFX)、JFX(MATREX TRADER)、FXプライムbyGMO(選べる外貨)などはスキャルピングOKです。
ただし、表向き容認はしていないものの、多くのトレーダーはスキャルピングを行っており、人気の高い順に行くと以下のようになっています。
1.GMOクリック証券
2.YJFX!
3.ヒロセ通商
また、海外FXであれば、何といってもXMでしょうが、スキャンピングに限って言うと、スプレッドの狭いAXIORYが日本人に人気の業者となっています。
仮想通貨取引所でも、海外取引所であるBitMexのビットコインFXはレバレッジ100倍、追証ゼロシステムが採用されており、現時点ではスプレッドも取引所の中では最も狭いほうなので、検討の余地はありかと思われます。ビットコインのボラティリティの高さが魅力です。
スキャルピングの手数料とは、取引手数料+スプレッドとなります。FXでは基本的に手数料は無料のところがほとんどですから、現実的にはスプレッドが手数料となります。スプレッド専用口座がある場合には別途手数料が発生する場合もあります。
小幅な利鞘を積み重ねるスキャンピングの場合には、コストをいかに抑えるかも重要な要素となりますので、狭いスプレッドは大変魅力的なモノとなります。
以前は、投資関連の教科書というと、茅場町にある有名な投資家御用達の書店が鉄板だったのですが、最近では、ネット上やYouTubeでも簡単に学べるようになっています。
スキャルピング関連のブログも多く登場しており、中には大変役に立つものもあります。人気ランキングが上位だからといって役に立つというわけではありませんので、自分にとって役に立つブログを見つけましょう
FXに関する参考書は非常に多くでていますが、スキャルピングに関する参考書はまだ数が非常に少ないのが実情です。
おすすめは、「FX5分足スキャルピング」ープライスアクションの基本と原則(ボブ ボルマン著)です。スキャルピングの考え方がよくわかります。
仮想通貨の影響だと思われますが、ここのところ急激に増えてきているのが、YouTubeなどの投資関連の動画です。
内容については、まさに玉石混交というところですが、「無料の割にここまで教えてくれるの!」というレベルのものもありますので、自分にあったものを探してみてはいかがでしょうか。
基本的に、ネットサーフィンで問題ないレベルのパソコンであれば、FXトレードに支障をきたすようなことはありませんが、頻繁にトレードを繰り返すスキャンピング手法の場合には、よりスペックが高いに越したことはありません。
また、視覚的にチャートを見てトレードをしますので、大きくて見やすい画面が利用的です。
おすすめは、トレーディングルームなどでよく見かけるマルチディスプレイで、パソコンに複数台のディスプレイを接続することで、複数の指標を同時に見たりすることができます。
常時、スキャルピングをスマホで行う人は少ないでしょうが、万が一、パソコンが動かない場合などにスマホで代用する必要があります。MT4や各社のアプリはスマホで簡単にトレードできるようになっています。
海外FXの場合には、MT4 アプリが非常に優れています。また、国内FXの場合には、スマホアプリには非常に力を入れていますので、各社とも使いやすいアプリを提供しています。ただし、テクニカル指標の表示数などは異なります。
40代男性。大手証券会社、大手通信会社の経営管理を経てセミリタイヤ。職務経験から、広く事業や経済動向、株式・先物・為替市場に精通。長らく株式トレードを行い、暗号通貨は2017年から。仮想通貨だけでなく、ビジネスや世界マーケットを絡めた視点から大人の分析ができるビジネスマン。