CasperLabsは、PoSに移行する「Ethereum 2.0」のスケーラビリティ改善に取り組んでいるスタートアップです。代表的なプロジェクトにトランザクションの並列処理「PoSシャーディング」があります。
シリーズAは、著名な投資家Terren Peizer氏の個人持株会社Acuitas Group Holdingsが主導しました。Peizer氏は、かねてより「パブリックチェーンの分散型の強みを活かしたスケーラビブルな次世代プラットフォームをセキュリティとスピード感を持って構築できる企業」を探してきたと述べています;
「製品と企業のスケーラビリティは価値創造の主要な推進力です。最も卓越したスケーラブルな企業が業界のリーダーになるだろう。」
シリーズAには、Arrington XRP Capital、Consensus Capital、Blockchange Ventures、Axiom Holdings Groupなどの投資家が参加しました。CasperLabsのパートナーシップ担当エグゼクティブのCliff Sarkin氏によると、資金調達前の段階での企業価値で3,000万ドルと評価されました。
CasperLabsのMedha Parlikar CTOは、調達資金をもとに今後半年間で15人程度のエンジニア、アーキテクト、学者をコア技術チームに雇用すると語った。CasperLabsの現従業員数は28人で、そのうち21人がコア技術チームに属しています。
CasperLabsは、スケーラビリティのトリレンマを解消するための分散型アプリケーション(dApps)の構築・運用プラットフォームを構築しています。スケーラビリティのトリレンマとは、ブロックチェーンが3つのプロパティ(分散化、スケーラビリティ、セキュリティ)を同時に実現する事が困難な問題を指します。1つを重視すれば、他の2つが犠牲になります。
イーサリアムの主任リサーチャーのVlad Zamfir氏は今年初めにCasperLabsに参加しました。Zamfir氏はスケーラビリティの問題に対処するために、イーサリアムの「Casperプロトコル(CBC)」を率いています。CBCアップグレードの期日は数年先ですが、CasperLabsはアップグレードをより早く実現するために努めています。
CasperLabsの目標は、ブロックチェーンを企業が簡単に使用できるようにすることです。同社の最高マーケティング責任者であるKevin Watt氏は以下のように述べました;
「CasperLabsのシステムは将来を見据えて設計されています。ネットワークとアプリケーションがアップグレード可能な設計を開発しています。」
Watt氏によると、CasperLabsはブロックチェーン第1世代の他の企業とも連携しています。同氏は「次世代の開発企業がCasperLabsでビジネスとアプリを形成できるようにします。」と付け加えました。
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