売買高世界トップ級の取引所バイナンスが発行する取引所トークンがBNB(バイナンスコイン)です。今年新たに取り組みを開始したIEO(Initial Exchange Offering)による人気によって価格は上昇を続け、2019年に入り最高値を更新。今、最も注目を集める取引所トークンBNB(バイナンスコイン)の今後の価格予想をまとめました。
BNB(バイナンスコイン)の週足チャートでは、13週移動平均線にサポートされながら重要な上値抵抗線である①の3,252円を突破しました。①の3,252円を維持できれば、価格水準をもう一段切り上げる動きが予想されます。
本記事執筆時点の6月16日では3,500円台で推移しており、短期的には6月~7月にかけて3,200円台~3,500円台で横ばいでの推移が続く可能性があります。しかし、①はサポートラインとなり下値を支える役割を果たしますので、3,200円台~3,400円台まで、特に3,200円台まで押すようであれば買いのチャンスと考えて良いでしょう。
一方、①を割れてしまうようであれば、②のサポートラインまで下落する可能性が生じます。①のサポートラインを割れた場合は損失拡大回避のためにロスカットを行い、②のサポートラインで下げ止まるかどうかの確認をし、②のサポートラインで下げ止まり再び下値を切り上げる動きが出てくれば、再度エントリーのタイミングを探っていきます。
BNB(バイナンスコイン)の日足チャートでは、②の4,177円の上値抵抗線を突破できるかどうかで、改めて上昇に転じることができるかどうか、方向感がはっきりするでしょう。
現在は①の3,152円のサポートラインに支えられており、次は③のサポートラインに沿って下値を切り上げることができるかどうかが焦点となります。③に沿って上昇を継続できない場合は、①の3,152円まで下値余地が発生します。損失リスクを避けることを優先する場合、③のサポートラインまで引き付けてエントリーを考えましょう。具体的には週足と同様、3,200円台~3,400円台の押し目が狙い目です。
①の3,152円のサポートラインを割れた場合、2,800円前後まで調整する可能性がありますが、短期的に見た場合はロスカットを検討する必要性があります。しかし、BNB(バイナンスコイン)の今後は、中長期保有が前提であれば、直近の下落要因の特性から保有継続も有効でしょう。
BNB(バイナンスコイン)が6月に入って下落した要因として、バイナンスが米国在住者向けの取引所サービス提供を中止すると発表されたことで、BNB保有者が売却に動いたことが挙げられます。これに起因する売りが一巡次第で底打ちすると予想され、こうして下落要因が見えている状況でもありますので、今の押し目は積極的に狙っていきたいところです。
今回の取引所サービス提供の中止は、バイナンスが正式に米国で取引所サービスを開始するために、コンプライアンス(法令順守)に則った決定です。再度米国居住者向けの正式にサービスが開始されれば、米国在住者によるBNBの買戻しも期待できますので、中長期的にもBNBは買い目線で考えてよいでしょう。
BNB(バイナンスコイン)は、今話題となっているIEO(Initial Exchange Offering)トークンの発行が増えることで、さらなる価格上昇につながりやすくなります。
IEOとは、これまでのICOとは異なり、取引所による審査を経たうえで、審査を行った取引所への上場が決定しているトークンを指します。ICOと比較して信頼度が高いこともあり、また、売買高で世界トップクラスのバイナンスということもあり注目度は高まり、バイナンスでIEOを実施した5つのトークンはいずれも上昇しました。(2019年6月16日現在)
バイナンスでIEOを行うトークンはBNB建てであるため、IEOトークンを購入するためにはBNBを購入する必要があります。2019年のBNBの上昇要因はIEOによる買い需要が大きく、いかにIEOが注目され、買い圧力につながっているかが分かります。新規のIEO案件はバイナンスのホームページで公開されますので、上記で説明したチャート分析と合わせ、重要なファンダメンタルとしてチェックして頂きたい点です。
日本企業が運営する取引所Liqui by Quoineが発行する取引所トークンが、QASH(キャッシュ)です。過去には約11銭から272円まで2,000倍以上急騰して注目された通貨ですが、最近ではメッセージアプリ「Teregram(テレグラム)」のトークン独占販売というサプライズが発表され、今、再び注目を集めようとしています。まだ安値水準の今、買いなのかどうかをまとめました。
QASH(キャッシュ)の週足チャートでは、今年の3月から形成している三角持ち合いを上下のいずれに抜けるか、確認が必要な状況にあります。
チャート上の2本の青いラインが三角持ち合いと言われるもので、価格が上と下のどちらに動くかによって値動きの方向感が決定づけられます。
本記事執筆時点では、週足からはQASH(キャッシュ)の価格が上下どちらに動こうとしているのか、読み取ることはできません。しかし、週足チャートよりも短い日足チャートを確認することによって、より早く判断を下すことができます。日足チャートを確認しましょう。
QASH(キャッシュ)の日足チャートでは、週足チャートと同様に三角持ち合いを形成しています。しかし、週足チャートからは判断ができなかった三角持ち合いを上抜けできるかどうかの方向性を日足ではできます。
日足チャートでは①の三角持ち合いの上値抵抗線を抜けていることが確認できます。中長期的な方向感を示す200日移動平均線(紫色)も上抜けていますので、日足からは上方向に動き始めたことを示しています。
また、右側の軸に示した横棒のグラフは「価格帯別出来高」という、どの価格帯でどの程度の出来高があったのかを表す指標です。12円台~14円台の水準で特に出来高を多くこなしていることが分かります。例えば、14円台で購入した投資家は、一度12円台まで下落して損失が拡大すると、その後14円台に戻り買い値を回復した場合に売りを出しやすくなるため、上値を抑える要因となり得ます。
しかし、上述の通り三角持ち合いを上抜けたことで、12円台~14円台の戻り売りをこなしたことになります。次は16円台でやや大きな出来高をこなしていますが、これは②で急騰した際にこなした出来高であり、ここでエントリーした投資家は含み益が乗っている状態のため、戻り売り圧力にはつながりにくく、気にする必要性は薄いでしょう。
QASH(キャッシュ)が日足チャートでは三角持ち合いを上抜けたことに触れましたが、この上昇にはかねており注目されていたGramToken(グラムトークン)が密接に絡んでいました。
GramToken(グラムトークン)とは、世界で2億人のユーザーを持つメッセージアプリ「Telegram(テレグラム)」が発行するトークンです。「Telegram(テレグラム)」が独自に構築するブロックチェーン「TON(Telegram Open Network)」で利用されるトークンで、今後利用用途や保有メリットが明らかになれば価格上昇が期待できる、今注目されている通貨です。
GramToken(グラムトークン)は、QASH(キャッシュ)発行元の取引所Liquid by Quioneがトークンセール(販売)を独占的に実施すること、さらにQASH(キャッシュ)保有者はリベートを受け取ることができると発表されたことが、急騰のきっかけになりました。
GramToken(グラムトークン)の利用方法やリベートの詳細は詳細の発表待ちですが、今後GramToken(グラムトークン)を保有するメリットがさらに明らかになれば、GramToken(グラムトークン)購入のためにQASH(キャッシュ)についても需要が増加しての急騰が期待できるでしょう。
QASH(キャッシュ)の過去最高値は、2018年1月の272円でした。当時は仮想通貨相場の熱狂の中、実需につながる材料もなかったことで上昇は短命に終わりました、しかしGramToken(グラムトークン)に関しては、しっかりとした実需につながると期待できます。
今後詳細が発表されますが、「Telegram(テレグラム)」は注目度が大きいだけに、発表内容は逐一注目されます。中長期的に見ればQASH(キャッシュ)の今の価格水準は買い目線で考えています。
売買高で世界トップ10に入る中国の取引所Huobiが発行する取引所トークンが、HuobiToken(フォビトークン)です。取引所参入としては後発組にも関わらず存在感を高めている取引所です。Huobiでもバイナンスと同様にIEOを発表しましたが、バイナンスとは異なりHuobiTokenの保有をIEOトークン購入の条件としたことで価格は上昇中。引き続き急騰を期待できるのか、HuobiToken(フォビトークン)の価格予想をまとめました。
HuobiToken(フォビトークン)の週足チャートでは、13週移動平均線(オレンジ線)と③のサポートラインに支えられながら、上昇トレンドを継続しています。
目先のポイントは、①の405円の上値抵抗線を突破できるかです。しかし、最新のローソク足は405円で上値を抑えられているため、いったんは③のサポートラインまで押し目を作る可能性を考えておかなければなりません。③は現状では320円台前後ですので、下値余地として本記事執筆時点の370円台からは50円程度あります。徐々に③の値は切りあがっていきますので、買いを急がず、まずは320円台の押し目があればエントリーを狙うスタンスがおすすめです。
現状、①の405円が強い上値抵抗となっていますが、2018年6月にHuobi(フォビ)が「HB10」というETFの組成を発表して急騰した際にできたものです。Huobi(フォビ)で取り扱う10通貨で構成されるETFで、10通貨の中で最大の約30%の組み入れ比率となったのがHuiboToken(フォビトークン)です。
この発表により、HuobiToken(フォビトークン)の上昇を期待した投資家による買いが入りましたが、688円の高値をつけてからは失速。この当時にエントリーした投資家が、直近の価格上昇による損失縮小に伴い売りを出してきていると考えられます。④で囲った部分が当時の出来高ですが、高値を付けて以降は出来高が急減していますので、まだ当面は戻り売り圧力が強い状態が続く可能性があるでしょう。
HuobiToken(フォビトークン)の日足でも、週足チャートと同様に②の405円が上値抵抗線となり、上値を抑えています。方向感がはっきりするまでは少し時間がかかりそうです。押し目を少しずつ買うのは良いですが、無理して現在の370円台の水準を買う必要性はありません。焦らず、方向感が出るのを確認して判断していきましょう。
この先、値動きとして2つのパターンが予想されます。まず一つ目はAのように上昇するパターンです。現在上値抵抗線となっている②の405円を突破する、わかりやすいパターンです。②のライン突破を見越して③のサポートライン水準まで引き付けて押し目を少しずつ買うのは良いのですが、7月18日を過ぎてもなお405円を突破できない場合には下落する可能性が高まることを意味しますので、この場合ロスカットを考える必要が出てきます。
対してBのパターンは、②の405円の上値抵抗線を抜けないまま「ヘッドアンドショルダー」といわれる上昇トレンドからの転換サインが点灯し、下落に転じる可能性があります。②の405円を突破できずに③のサポートラインを割れた場合は、早急にロスカットの判断が必要になります。
いずれにせよ、現状では無理してエントリーを急ぐ場面ではありません。②の405円を突破するか、それとも突破を失敗するか、方向感がはっきり出てから判断しましょう。
HuobiToken(フォビトークン)は、バイナンスのBNB(バイナンストークン)と同様、IEOで注目が高まっています。
Huobi(フォビ)では、IEOトークンを購入するために「Huobi Prime(フォビプライム)」のメンバーになる必要があり、メンバーになるために500HT(Huobi Token)を1ヵ月以上保有することが条件です。(2019年6月16日時点で約185,000円)
このため、IEOトークンへの投資を希望するユーザーがこぞってHuobi Token(フォビトークン)の買いに動き、3月からの上昇トレンド入りにつながりました。バイナンスのBNB(バイナンスコイン)と同様、今後IEOトークンの発行件数が増えるに比例して、HuobiToken(フォビトークン)への需要が高まることで価格上昇が期待できます。
従来の取引所トークンを保有するメリットは、取引手数料の割引がメインであり、保有するインセンティブは高いとは言えない内容でした。
今回取り上げた3つのトークンに限らず、取引所トークンの多くは仮想通貨相場が盛り上がりを見せた2018年当時につけており、その当時は実需に乏しい中での「バブル」とも言える動きでした。
しかし、今回ご説明したようにIEOや大型トークン独占販売決定によって取引所トークンを保有するメリットが新たに加わり、一過性の上昇ではなくしっかりと実需そのものが増加して価格が上昇。BNB(バイナンスコイン)、QASH(キャッシュ)、HuobiToken(フォビトークン)ともに着実に価格は上昇しています。
今後はICOと比較して信頼度が高いIEOトークンの発行増加が予想され、IEOを行う取引所も比例して増加すると予想されます。また、取引所トークンを保有するメリットが増える可能性もあるでしょう。世界中に取引所が乱立して競争が激化する中で、取引所独自のメリットを生み出すことが求められる中、これは自然な流れです。
しかし、これはまだ取引所トークンの隆盛の序章。今からでも遅くはありません。取引所トークンやIEOについて知識を深めるきっかけにして頂きたいと思います。
早稲田大学卒、幾多の投資会社やファンドを渡り歩いた金融家。株式15年、FX10年、仮想通貨3年の投資歴。アルトコイン中心に、各プロジェクトの進捗などファンダメンタル重視。また、株や世界マーケットと併せた分かりやすい分析も得意とする。空手黒帯、格闘家のメンタリティも併せ持つ心優しき相場人。
スパーク(Spark)トークンは、近々再び大きな上昇の値動きを...
コイン東京編集部 KAZE 2021/02/28
カルダノ(ADA)30%超の上昇で時価総額4兆円越えへ!急落相場...
コイン東京編集部 2021/02/27
ビットコイン(BTC)は急落の値動きから揉み合い相場へ切り替わ...
コイン東京編集部 KAZE 2021/02/27
ネム(XEM)は上昇チャートから強い反落を形成後、揉み合い続く...
コイン東京編集部 KAZE 2021/02/27
リップル社支援のFlare Networks、XRPに続きステラルーメンの...
コイン東京編集部 2021/02/27
7億5000万ドル分のビットコインを売って、エイダ、ポルカドッ...
コイン東京編集部 2021/02/27
イーサリアム(ETH)は長期的にも下降チャートが続くかどうかの...
コイン東京編集部 KAZE 2021/02/26