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  • 2019/11/11
  • 2019/11/11
  • コイン東京編集部 コイン東京編集部

シンガポール中銀がJPモルガンやテマセクと通貨間ブロックチェーン決済プロトタイプを共同開発

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シンガポール中銀がJPモルガンやテマセクと通貨間ブロックチェーン決済プロトタイプを共同開発 +仮想通貨ニュースサイト コイン東京 
シンガポールの中央銀行である通貨監督庁(MAS)はJPモルガンおよびテマセクとの提携を発表した。3者はネットワーク上で異なる通貨の決済を実行する、ブロックチェーンのプロトタイプ開発で協力している。11日、MASが発表した。

マルチ通貨ブロックチェーン決済のプロトタイプ

現在、プロトタイプは商業ブロックチェーンアプリケーションと統合テストを受けている。その後アプリケーションは、11月11日~13日の「Singapore FinTech Festival」と11月15日の「(SFF x SWITCH)2019」で展示される。

プロトタイプ開発は、2016年にMASが開始した銀行間取引のブロックチェーンイニシアティブ「Project Ubin(プロジェクト・ウビン)」の下で進められた。今回の発表は5段階に分けられたUbinプラットフォーム開発計画の最新のマイルストーンだ。

Project Ubinのフェーズ4の開発により、決済ネットワークは他のブロックチェーンに接続してシームレスに統合するインターフェイスを提供する。また、民間取引所のDvP決済、条件付き支払い、取引エスクロー、貿易金融の支払いコミットメントなどの追加機能も提供する。

フェーズ5では、ブロックチェーンベースの決済ネットワークの商業的実現性と価値を評価した。MASと開発パートナーは、調査のために40以上の金融・非金融会社と協力した。

JPモルガンとテマセクの関与

JPモルガンの銀行間情報ネットワーク(IIN)と清算部門のグローバルヘッドであるジョン・ハンター氏は、Project Ubinの「フェーズ5」でMASとテマセクのインフラ・パートナーとなった事をポジティブに表明した;

「JPモルガンは、IINやJPMコインの構築で得た主要な学習を活かして、ブロックチェーンベースの決済ネットワークの開発をサポートし、大規模に運用できる位置にいます。」

テマセクの社長兼COOのChia Song Hwee氏は、「UbinプラットフォームのためにMAS及びJPモルガンと提携できたことを嬉しく思う」と述べ、以下のように続けた;

「非金融サービス会社の包括は、資本市場や貿易金融を超えたブロックチェーン技術の適用性を実証しています。ブロックチェーン分野におけるシンガポールの先駆的な取り組みに対する、より深いコラボレーションとサポートを楽しみにしています。」

国境間取引の改善に大きな前進

MASの依頼を受けて、アクセンチュアは2020年初頭にUbinのプロジェクトレポートを発行する。ブロックチェーンベースの支払いネットワークの使用例が記載され、ネットワークが提供できる追加機能が紹介される。接続インターフェースの技術仕様もApache License Version 2.0で公開される予定だ。

MASフィンテックの最高責任者、Sopnendu Mohanty氏は以下のようにリリースを締めた:

「ブロックチェーンベースの決済ネットワークがコスト効率を高め、ビジネスに新たな機会を生み出すという証拠が増加しています。我々は、他の中央銀行が同様のトライアルを実施する事を期待しているため、技術仕様を公開します。国境を越えた接続性を改善するため、より多くのブロックチェーンネットワークとリンクすることを楽しみにしています。これは、国境を越えた取引をより速く、より安く、より安全にするための大きな前進です。」


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