“暗号資産取引プラットフォームの構築を模索しており、暗号資産取引を開始する、あるいは、顧客に暗号資産の銀行口座を提供するカナダで最初の銀行になるかもしれない。
RBCの取引プラットフォームは、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)を含む暗号資産の売買と送金を促進する。銀行は、顧客が暗号資産を保有できる銀行口座を開設提供する事も検討している。”(The Logic)
RBCは、カナダと米国で4つの特許を申請済み。4月に出願され、10月に公開された米国特許出願は、暗号資産を業務に統合する方法について包括的なビジョンを提示している。
ワシントンD.C.に拠点を置くRimon Lawのパートナー、マーク・カウフマン氏は、「クリプトエクスチェンジに直接関連する特許を保有しているメガ銀行は世界中で見当たらない」と語る。
「個々のユーザーにとって、暗号化キーの管理と異なる暗号資産のやり取りは困難な場合がある。状況によって、暗号化された資産の取引承認に時間がかかる場合があり、マーチャントシステムやPOSデバイスで互換性がなく、サポートされない場合がある。」(RBC特許出願)
暗号資産取引プラットフォームの計画について、RBCはThe Logicの質問に直接答えなかったが、スポークスマンのJean Francois Thibault氏は「イノベーションと発見のプロセスの一環として、RBCは他の多くの組織と同様に、特許出願を通して独自のアイデアと概念を保護します」と回答した。
今年始めにバンクーバーの暗号資産取引所QuadrigaCXは、CEOが死亡したために2億1500万ドル相当の資金にアクセスする秘密鍵を失った。
RBCの特許出願は、こうした問題を回避する方法を提示。同時に、マネーロンダリング防止条項などの他の規制を順守する。
ブロックチェーンをアップグレードすることで、複数種類が束ねられた暗号資産を、ある顧客から別の顧客に転送する方法を概説する。この転送は、コールドストレージからコインを取り出すよりも高速にし、銀行の割高なコンピューター処理も節約できる。
「ミューチュアルファンドが株式にアクセスするように、(特許は)トークン化された資産をよりアクセス可能にするだろう」(カウフマン氏)
RBCは、過去3年間で少なくとも27種類のブロックチェーン関連の特許を公開している。クレジットスコア、車両記録、デジタル報酬、スマートコントラクト、ローンオファー、その他投資手段などを網羅している。
特許出願の一つは、資産のトークン化について以下のように概説している。今年初めにRBCのデイブ・マッケイCEOは、同行がさまざまな資産のトークン化を検討していると語った;
「資産を小さな断片に分割し、ブロックチェーン上の分散レジスタに記録する実験を進めています。分散ブロックチェーン上に資産や会社のユニットを作成し、市場で販売できます。」
各国の大手事業者は、ブロックチェーン管理の特許出願に積極的だ。2019年上半期に公開された「世界ブロックチェーン技術の特許出願数ランキング」で中国は67%、米国は16%を占めた。そのうち、アリババは322件で1位、中国平安保険は274件で2位、Nchainは241件で3位だった。
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