24日、暗号資産の大手企業が参加するブロックチェーン協会は、「暗号通貨市場の透明性と公平性」を確保するため、新しい「市場健全性作業部会」の立ち上げを発表した。コインベースの法務部ディレクターのレイチェル・ネルソン氏と、リップルのグローバル機関市場責任者ブレアン・マディガン氏が共同議長としてワーキンググループを率いる。
サークル、Blockstack、デジタルカレンシーグループ、ポリチェーンキャピタルなどの企業が参加しているブロックチェーン協会によると、米国の暗号資産取引市場に対する現在の規制制度は「複雑で非効率的なプロセス」であり、消費者による暗号資産の採用とイノベーションを抑制している。
市場健全性作業部会の使命は、「ブロックチェーンおよび暗号資産業界に明確さを提供する」こと。暗号資産取引市場のセキュリティ要件を定める法律の制定や、米商品先物取引委員会(CFTC)に規制監視を含む権限を拡大するよう、議会に対し要求していく。
暗号通貨業界では、市場操作やフェイクデータに関する問題は依然として解決していない。これにより、暗号資産の主流の金融世界による採用を妨げている。
昨年3月に管理会社Bitwiseは、暗号資産取引所で報告されたビットコイン取引量の95%がフェイクと主張した。Bitwiseの調査によると、報告された取引量60億ドルのうち、正当な取引量は2億7,300万ドルだった。クオンツ運用会社Alameda Researchは9月のレポートで、市場全体の暗号資産の取引量の約66.4%がウォッシュ取引だと指摘した。
米証券取引委員会(SEC)は暗号資産に疑念を呈してきた。SECは、暗号資産取引所で起こる市場操作がないと自信を持って結論付けるまで、ビットコインETF(上場投資信託)を承認しないと繰り返し発言してきた。
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