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  • 2020/03/21
  • 2020/03/21
  • コイン東京編集部

過去7年で最大のボラティリティが仮想通貨取引所のインフラに支障-遠因となって仮想通貨ファンドが閉鎖に

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過去7年で最大のボラティリティが仮想通貨取引所のインフラに支障-遠因となって仮想通貨ファンドが閉鎖に   +仮想通貨ニュースサイト コイン東京
コロナウイルスの大流行による経済的打撃に対する懸念が株式、石油、債券から仮想通貨に波及したため、3月12日にビットコインは過去7年で最悪の下落幅(40%)を見せた。投資家にとって別の痛手となったのが取引所インフラの緊急ストップだった。少なくとも2つの仮想通貨取引所が停止し、投資家は1時間以上市場から締め出された。

過去7年で最大のボラティリティが仮想通貨取引所のインフラに支障

ビットコインは3月12日、7年ぶりの価格下落幅
ビットコインは3月12日、7年ぶりの価格下落幅

デリバティブ取引所ではレバレッジ・ポジションの強制清算が急増して価格に下落圧力をかけ、現物取引所とのスプレッドが開いた。ボラティリティは7年間で最高水準に達し、CryptoCompareのデータによると、主要な取引所の取引量は3月12日から13日に308億ドルに達し、過去最高値の4日のうち2日を占めるに至った。

ニューヨークの仮想通貨取引所Geminiは約90分間オフラインになった。最大レバレッジ100倍のデリバティブ取引所BitMEXは2回ダウンして合計45分間オフラインとなった。

Geminiの広報担当者はNew York Timesに対して「お客様に影響を与える技術的な問題を観測した」と語った。「十分な注意を払い、市場の完全性を保護するために、市場を一時停止して問題を解決し、再開前にすべての市場サービスが正常な状態に戻ったことを確認しました」。彼女は問題の詳細について言及しなかった。

BitMEXによると、サービス停止はDistributed Denial of Service(分散型サービス妨害、DDoS)攻撃によるもので、メッセージが取引エンジンに届かなくなったためだ。攻撃者は市場に最も大きな影響を与える瞬間を待ち、「ボラティリティのピーク時にプラットフォームを圧倒した」とBitMEXは述べた。

多くの取引所は通常どおり操業したが、GeminiとBitMEXの緊急停止は、ビットコイン市場全体のインフラストラクチャーの在り方に疑念を呈している。ビットコインが主流の資産へと進化するため、ストレスが膨らんだ時の機能停止は、市場の脆弱性を浮き彫りにしていると仮想通貨取引所BeQuantのDenis Vinokourov氏は述べた。「ボラティリティの問題ではない。技術がボラティリティに対処できるかどうかだ」。

20日のThe Blockによると、著名な仮想通貨ファンドAdaptive Capital は事業を閉鎖し、残りの資本を投資家に返済すると伝えていたことが分かった。同社は投資家向けの声明で、3月13日のビットコインの価格下落を受けて「大打撃」を受けたと語っている。

Adaptive Capital はレターでBitMEXに直接言及していないが、大量売却に適切に対応できない市場の「インフラストラクチャー不足」を指摘した。The Blockの情報源は AdaptiveがBitMEXでアカウントを有しており、13日に清算されたと伝えている。「私たちが日々使用している立派な取引所、プラットフォーム、およびツールの多くは、大量売却中に業務を停止したため、行動する能力を著しく妨げた」。

それでもAdaptive Capital のメンバーは強気のままだ。今週初め、Adaptive Capitalのパートナーであり、オンチェーン分析家のWilly Woo氏は以下のようにツイートした:

「ダンプからのムーン。私たちは現在安全飛行へと移行している。BTCは底値を探している。いったん底が入ると強烈な強気圧力が舞い戻る。ビットコインが構築されたときに目的とした経済環境が今後数年間に訪れる。」


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