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  • 2020/10/30
  • 2020/10/30
  • コイン東京編集部

「規制回避スキーム」描く内部文書。バイナンスに新たに浮上した疑念

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「規制回避スキーム」描く内部文書。バイナンスに新たに浮上した疑念 +仮想通貨ニュースサイト コイン東京
暗号資産取引所バイナンスの内部資料とされる文書がリークされた。匿名提供者の提出した文書によると、各国のパートナー企業を規制当局の囮とした、バイナンスの収益回収スキームが記されている。29日にフォーブスが伝えた。



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「規制回避スキーム」描く内部文書

文書は、2018年第4四半期、バイナンスのM&AマネージャーのJared Gross氏(バイナンスの顧問弁護士と推測されている)によってジャオ・チャンポンCEO(CZ)に提出された。内容はバイナンスが出資するサンフランシスコの暗号通貨取引所KoiTradingの共同創設者で、バイナンスの元スタッフHarryZhou氏によって作成されたという。

「企業構造」のセクションでは、各国のおとり企業を「Tai Chi(太極拳)事業体」として、規制当局からの隠れ蓑としてどのような役割を果たすかを詳述している。ケイマン諸島に本拠を置く持ち株会社と、デラウェアの株式会社とTaiChi事業体との結びつきを図示し、最終的に米国事業の収益が親会社バイナンスにたどり着く構図が示されている。「米国のサービス会社がバイナンスに支払うライセンス料とサービス料は、機能的には米国が調達した取引手数料」と文書は説明している。

親会社が規制違反の責任を問われる実際の子会社とは異なり、TaiChi事業体は契約関係のみ。文書は、「バイナンスと米国の執行部門とは断絶する」としている。これは本質的には、おとりを意味する。

文書は2018年のものだが、プランは実行された。デラウェアのBAM(Binance America)Trading Servicesは、「Binance.US」の代替名で株式会社して登録され、2019年8月にプラットフォームはローンチした。フォーブスに対してBAMTradingのキャサリン・コリーCEOは、バイナンスとのオーナー関係はないと述べたが、CZが同社の取締役会に参加していることを認めている。

BAM Tradingとして登録されたBinance.USは、計画を超えて、米国の59の州と管轄区域でFinCENのマネーサービスビジネス(MSB)として認可されている。

フォーブスによると、TaiChi事業体の文書は現在、各機関の間で出回っており、FBIとIRSが調査している可能性がある。取材に対してワシントンD.C.のFBI捜査官はバイナンスについて把握していないと答えて電話を切ったが、その後正式に「ノーコメント」と回答したという。

バイナンスのジャオ・チャンポンCEOは、フォーブスの記事の内容、及び文書の存在を否定している。各国で適切なライセンスを取得し、規制当局と関係を築いていると強調した。バイナンスがCiphertraceを含む業界トップのAML/CFTプロバイダーと提携して、高い規制基準を維持していると加えた。


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