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そこで、これからの市場がどのようになっていくのかを、暗号資産取引所のAAX(http://aax.com/)のレポートや価格予測モデルから読み解いていく。AAXは、ロンドン証券取引所にも採用されているマッチングエンジンを取り入れ、機関投資家の利用を前提としたシステムを用意し、取引所界隈でも指折りの、厳しいサービス品質保証の基準を設けている取引所である。
10月16日に発行されたAAXの調査記事「AAX Intelligence: BTC, XLM, ZRX, XRP, NDX, DXY」によると、直近で上昇傾向にあるビットコインは、短期的には11,200ドルへの引き戻しの可能性があるものの、非常に強気であると判断されている。一方で、記事ではビットコインとDXY(米ドルと他の法定通貨に対する相対指標)の相関性の高さに注目しており、大統領選でトランプが勝利した場合は、短期的にDXYが下落し、相関するようにビットコインに影響を及ぼす能性があることを指摘している。一方で、アルトコイン(記事内ではXLMに注目)はしばらく横ばいになると見られている。
本記事作成時点の11月6日、ビットコインはついに15,000ドルの節目を突破した。直近の節目となる2020年8月18日の12,275ドルを突破し、過去の大きな節目となる2019年6月27日の13,655ドルも超えたことから、これからビットコインの強気相場に火がつく可能性が高まってきている。
そして、ビットコインが強気相場になった場合、多くの人にとって気になるのが「ビットコインの価格がこれからどこに行くか?」ということだろう。そこで、1つの価格予測モデルを紹介していく。Timothy Petersonが発表した暗号通貨のネットワーク効果に注目した論文「Bitcoin Spreads Like a Virus」である。この論文は、「ネットワーク通信網の価値が、接続されているシステムのユーザー数の二乗に比例する」というメトカーフの法則に基づいており、ユーザー要因からビットコイン価格を予測しようというものである。
ユーザー要因というのは数多く存在している。例えば、ビットコインのアクティブアドレスが増えると価格が増加していく関係が明らかになっている。以下は、過去から今までのビットコイン価格とアクティブアドレス数との関係性をグラフにしたものだ(source: glassnode)。
話は戻り、論文のモデルから算出された予測価格がいくらかであるという点だ。論文そのものの内容は難しいので詳細は省くが、ビットコイン価格は下図の赤線が下限となり推移すると見られている。赤線の推移は、ユーザーの成長やネットワークの利用状況によって引き起されるものになり、トランザクション、アクティブアカウント、ウォレット、ノード、ハッシュレートになる。グラフの縦軸であるビットコイン価格は、対数になっておりリニアではない。一定間隔で10倍ずつ上昇していくようになっている。つまり、ビットコインの利用が活性化すればするほど、ビットコイン価格が驚異的な上昇をしていくことを示唆しているわけだ。
これを具体的な価格に落とし込んだ場合、2020年末で10,459ドル、2021年末で21,386ドル、2022年末で40,731ドルとなっている。既に2020年末の予測価格は達成しており、その後の予測価格は現時点の約2~4倍と、非常に高い値を示している。
Timothy Petersonの論文は、最も有名な価格予測モデルであるPlanBの「Stock to Flowモデル」と比べると控えめな値ではあるものの、現状からみると明らかに強気な価格設定であることは間違いない。同様に、AAXの調査記事でもビットコインは強気となっており、中長期でみても、ビットコインはこれからも暗号資産の王者で君臨し続ける状況が続くことだろう。