COIN TOKYO

  • 2018/11/06
  • 2018/11/05
  • コイン東京編集部 新崎優太

ビットコインキャッシュ(BCH)のネットワークで、マイナーのAsicBoost利用率が6%に増加

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10月22日、暗号通貨の採掘マシンメーカーBitmain社は、Antminer採掘リグ用の新しいファームウェアをリリースしました。これによりマイナーは、採掘効率を高める「AsicBoost」機能を「公然」と利用可能になりました。以来、ビットコインキャッシュの採掘プールでこの技術の使用が増加しており、先週、BCHネットワークでAsicBoostにより63ブロックが採掘されています。

6つのBCHプールがAsicBoostで採掘している

AsicBoostは着実に採掘業界に浸透しています。これまでに6つの採掘プールがAsicBoost技術を使用してBCHブロックを採掘しています。

BCHチェーンでAsicBoostを現在使用している採掘プ―ルは、Antpool、BTC.com、Okminer、Prohashing、Viabtc、そして1つの匿名プールがあります。AsicBoost.danceのデータによると、10月22日のファームウェアのリリース以来、BTCブロックとBCHブロックの両方でAsicBoostの使用量が増加しています。

BCHネットワークで使用されるAsicBoostを測定する「Cash.AsicBoost.dance」という別のポータルサイトがあります。

〇BCHネットワークでAsicBoostの利用がグローバルハッシュレートの6%を占める 増加 出典:Cash.AsicBoost.dance

マイナーはこのAsicBoost技術を公然と利用しており、効率向上の目的で多数の採掘プールがこのプロトコルを採用しています。AsicBoostがマイニングチップのゲート数を減らすことで、マイニングプロセスを約20%向上させることができるからです。

基本的にAsicBoost技術はTimo Hanke(ティモ・ハンク)博士らに書かれたホワイトペーパーに基づいて、すべてのタイプのASICチップに適用可能な技術でした。しかし、博士が特許出願中である事から、「企業によるこの技術の使用や生産、及び販売活動を中止すべきである」、と議論の余地のあるものとなりました。

BTCとBCHのハッシュレート

ファームウェアをリリース以後、AsicBoostの使用は当初、BTCチェーン上でのみ発生。そして先週にかけてBTCチェーンで当プロトコルで111ブロックが採掘されました。5日時点に、BTCハッシュレートの11%と5.87エクサハッシュ(EH / s)を占めています。

〇BTCネットワークでAsicBoostが増加
〇11月4日、BCHネットワークハッシュレート(5.1 EH / s)、BTCネットワークハッシュレート(41.4 EH / s)

ビットコインキャッシュのマイナーは徐々に当プロトコルの使用を増やし始めており、先週「Cash.AsicBoost.dance」のデータによると、BCHチェーンで63ブロックがAsicBoostブロックに採掘されました。これはBCHネットワークにおいて、採掘プールが0.23 EH / sまたは全体ハッシュレートの6.25パーセントを処理したことを意味します。

ビットコインキャッシュネットワーク上のAsicBoostブロックの最大シェアを処理するプールは、Okminerで、現在グローバルBCHハッシュレートのおよそ10.3%を占めます。その後には、Bitmain社のAntpool、BTC.comの採掘プールが続きます。

全体として、BCHハッシュレートは増加しましたが、AsicBoostがBCHチェーンで使用されて以来、ハッシュレートの急増は見られませんでした。ハッシュレートの上昇は、BTCよりもBCHを採掘する方が有利な状況を意味し、通常はビットコイン・キャッシュ価格の上昇と相関すると考えられます。

〇BCH価格が上がり週末にBCHチェーン採掘収益性が上がった

11月5日には、ビットコインよりもビットコインキャッシュを採掘する方が4.6%収益性が高い状態でした。週末、BCHの価格が上がるにつれて、AsicBoostの割合は7%に近づき、BCHネットワーク上で当プロトコルが測定されて以来、最高値を記録しました。


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